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No.560 小黒恵子氏の詩-27 (神父さんてやっぱり)

 こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

 今回も、こどものうた(日本童謡協会編)に紹介された小黒恵子氏作の詩 をご紹介します。、今回は、「こどものうた」第11集となる1987(昭和62)年のご紹介です。幼児のための詩は39編、少年少女のための詩は38編、合唱のための詩は20編で、全部で97編あります。「神父さんてやっぱり」は、少年少女のための詩に、収録されています。

神父さんてやっぱり
                         小黒恵子

カラスみたいな 服をきて
神父さんが あるいてく
「シンプさん」て 呼んだら
ちょっとふりむき 「イエース」
やっぱりやっぱり そうなんだ
イエスキリストの ともだちなんだ

銀のクルスの ペンダント
歩くたびに ゆれている
「コンニチハ」って 言ったら
やさしい声して 「コンチーハ」
ノッポのおひげの 神父さん
イエスキリストに そっくりだった

道に咲いてる タンポポを
神父さんが ながめてる
「カワイイネ」って 言ったら
にっこり笑って 「イエース」
やっぱりやっぱり そうなんだ
イエスキリストの ともだちなんだ

1987年(昭和62年)3月25日発行 こどものうた‘87  日本童謡協会年刊童謡集

  小黒恵子氏は、編集委員になっています。下記は「あとがき」です。

  水ぬるむ季節の机上に、「こどものうた’87」をお届け申しあげます。
 ことしは、97名の詩人会員が、それぞれ1編ずつの未発表作品をもって、このアンソロジーに参加しています。
 日本童謡協会編集の、この年刊童謡集も、11冊めとなりました。そこで、今回から版を大きくし、紙質を改めてみました。内容のご感想とともに、お手にとられページを繰られてのお感じも、お聞かせいただきとうございます。
 最近、童謡が、なにかと話題になっております。わたしどもにとって、うれしいことです。今秋の童謡祭には、この集の詩のなかから作曲家会員によって作曲された、新しい童謡が発表されるわけですが、そればかりでなく、こどものうたに関心をお持ちの作曲家の方々のご協力を得て、1曲でも多くの、すぐれたこどものうたが生まれるのを、強く願っております。
 なお、この童謡集の作品に作曲なさいました方は、お手数ですが、当協会事務局までご一報下さいますようお願い申しあげます。
            昭和62年1月

                日本童謡協会年刊童話集
                        編集委員会
             薩摩忠、小黒恵子、高田敏子、長島和太郎

1987年(昭和62年)3月25日発行 こどものうた‘87  日本童謡協会年刊童謡集

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 次回も、「こどものうた」(日本童謡協会年刊童謡集)から、「詩」をご紹介します。(S)

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