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No.629 小黒恵子氏の記事-47 (五味清花さんを悼んで)

 こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

 今回は、機関誌「詩謡春秋」より小黒恵子氏が掲載された記事をご紹介いたします。

五味清花さんを悼んで
 五味さん!!  あまりにも突然のお別れでした。
「内臓関係はどこにも悪いところはない」と、いつもおっしゃっていらっしゃいました。そして私はいつも羨ましいと言っていました。
顧みれば著作家組合、詩人連盟と長い歳月何かにつけて、ほんとうにお世話になりました。
最初は、白鳥省吾先生、門田ゆたか先生、清水みのる先生、小林純一先生の告別式や、パーティ等で言葉を交わした先輩でした。
その後童謡協会の会員、役員として、お目にかかる機会が多くなりました。
五味さんは総てに通暁して生字引のような方でした。そして作詩作曲のこの世界の大変な情報通でした。
なにかあると電話で知らせて下さいました。
そのおかげで私はいつも安心して、その恩恵に浴していました。
五味さんのお誕生日は十二月二四日、「世界中の人から祝ってくれるョ」と笑いながらおっしゃってましたね。そして流れ星のように突然消えて了ったのか、五月五日こどもの日。
五味さんは、清花と言うペンネームのように、清らかな花のように淡々と一筋に生きた立派な方と、尊敬しています。花にたとえれば紫の矢車草と言う気がします。
最後に電話を下さったのは、亡くなる三日前の夜の十時過ぎでしたね。その時なんどもおっしゃって下さいました。
「体に気をつけて、あと十年生きなくちゃだめだよ。そして童謡記念館と、花とライオン児童合唱音楽賞の二つを、しっかりと守って世の中に定着させることだ」と。
五味さん!! ほんとうにありがとうございました。よき先輩であり友人であった五味さん!! 永遠に安らかにお眠り下さい。 合掌

1996年(平成8年)8月10日発行 詩謡春秋106

小黒恵子童謡記念館は、現在、川崎市に遺贈され、リニューアルしてオープンしています。色々とイベントも行っていますので、当館ホームページでご確認ください。

  最後までお読みいただき、ありがとうございました。
  次回は、「日本詩謡集」より小黒恵子氏の詩をご紹介します。(S)

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