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超個人的、今日のおすすめの本『緋色の研究』
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こんにちは!おぐり丸です!!
何とか定期的にお届けできているこのシリーズ。自分の頑張りに脱帽です。
ここで紹介する本は皆、私の好きな本であるのですが、それでも特に好きな本というのは存在するものでして。
かなり前に紹介したシャーロック・ホームズの冒険は、私の人生で最も読んだ本だと思います。
今回紹介する本も、シャーロック・ホームズシリーズの本なわけですが。
自分の好きなホームズの本を紹介したなら、次はこれ!という物を選びました。
そう! 『緋色の研究』です!
作者
コナン・ドイル 先生。
日本語訳者は出版社によって違いますが、今回は新潮社さんから出ている、延原謙先生の本を元にして紹介していこうと思います!
あらすじ
アフガニスタン帰りの軍医、ワトスン博士と、世界で唯一の私立顧問探偵シャーロック・ホームズが、空き家で見つかった争った様な傷が全くない不思議なアメリカ人の死体から端を発した連続殺人事件の真相を追う、始まりの物語。
概要
主要人物
シャーロック・ホームズ
この物語の探偵であり、とっても奇怪な人。本冒頭の人物の話を引用するなら「考える事が変な人」かつ「尊敬すべき人」。あまりこの変な人と尊敬できる人が一緒に語られることを見た事はないが、ホームズとはそういう人物なのだ。
一人で住むには大きすぎるしお金もかかるベーカー街の一室の同居人を探していた。
ジョン・H・ワトスン
この物語の語り手で、基本的にこの人の視点で物語は進んでいく。
赴任予定の地で戦争が勃発して、最終的に肩に銃弾をくらい、鎖骨下の静脈にまで怪我を負い、イギリスに帰国してきた軍医。
生活を変えようと住む部屋を探していたところ、共通の友人からホームズを紹介してもらい、出会う。
レストレード
今後もよく登場する刑事。ホームズに対抗心を持っている刑事で、よく的外れな答えに辿り着く。根は良い人なのは確か。
グレグスン
刑事。レストレード刑事ほど登場してたかは私が覚えていないが、今後もそこそこ出ていたと思う。
ホームズに対しても普通に接するタイプの警察。
最近気づいたんですけど、主要人物と概要は別に分けた方がいいのでは…?次からそうしてみようかな…。
さて、あらすじにも書いた通り、これはホームズとワトスンが出会う所から始まる話です。
なぜなら!…いや何故でも何でもないな。単純に、これがホームズ作品の第一作目だからです。
この物語から二人の話は始まるのです。
なので、二人は余りまだ仲がいいとは言えません。それこそ最初の方でワトスンは口にこそ出さなかったもののホームズに「法螺吹きめ!」と言ってます。後年のめっちゃ仲の良い二人を思うと、出会ったばかりなんだなぁ…これから関係性が出来上がっていくんだなぁ…と思わせてくれますよね。こういうの大好き。
話がそれましたが、戻ります。
この物語は大きく前半と後半に分けられ、前半はホームズ達の出会いと事件解決への奔走、後半は犯人の事件に至るまでの過去とエピローグが描かれます。
冒頭はワトスンがホームズがどういう人物なのかを見て研究するところからで、 ロウリストン・ガーデンで起こった家の中の金品を取られた形跡はなく、部屋の中には幾つかの血痕はあるのに被害者の身体には外傷が一つもないという奇怪な事件が、ホームズ宛てに手紙が届く所から遂に、この本の探偵パートは始まります。
別の場所でも事件が起きたりとハラハラする展開も交えつつ、犯人を捕まえるホームズ達。
そして後半では上記の通り、犯人が何故狂気に走ったのか。殺すまで被害者を恨んだのは何故かが事細かく描かれる。
個人的おすすめポイント
まず最初に、ホームズとワトスンの関係です。
ずっと書いてますが、まだこれから仲良くなっていくだろうという二人の会話や距離感は中々面白く感じます。今作以降でもワトスンは結構心の中でホームズに悪態をつく場面はありますが、やはり関係性が出来上がっていない時と比べ、その意味合いも変わってくるでしょう。今作では、純粋にホームズの推理が信頼できていないから悪態をつくのです。
まあ、直ぐに信じろって方が無理な話ではあります。ホームズは結構無茶苦茶な人ですから。
次に、探偵パートです。この作品は様々な所に移動して推理を行うので、場面がコロコロ変わりますし、少し分かりづらい所もあるかもしれません。
ですが絶対に場面が変わった時にはその土地や部屋の説明が入っているはずなので、少し前に戻って確認する事をお勧めします。
ホームズの質問に注目ながら、部屋をどう動いているのか頭の中で考えながら読むのはとても面白いです!
次に、この本の楽しみ方です。
普通にホームズの発言や行動、登場人物の話を良く読み込んで、自分も推理してみるのも勿論面白いです。間違いないです。
ですが、もう一つおすすめの読み方なのですが、ホームズとワトスンに付いて来た第三者の様に、ただ何も考えずに話しを聞き、読み進めていくという読み方です。
これの何が面白いかというと、ホームズの推理に登場人物と同じ熱量で驚けるという点です。
別にホームズは驚かしている訳ではありませんが、突然芯をついた事を話す時があります。やはり、そう言うところで、「えっ!?」と刑事やワトスンと一緒に驚きたいのですよ。推理の説明を受けて「な、なるほど…!」となりたいし、「案外そのままなんだなぁ」と思いたいわけです!
推理小説の私の楽しみ方でもあるのですが、これは結構おススメです。『緋色の研究』の時は特に面白かったです。
さいごに
この作品は長編です。前に紹介した『冒険』とは違い、一冊を通して繋がりのある事件を解決する訳ですが、とても根気がいる作品である事は確かです。
故に、ホームズシリーズを人にお勧めする時は大体『シャーロック・ホームズの冒険』を最初におすすめしているわけです。
さらに言えば、後編からの犯人の過去の語りは、人によっては退屈に感じるかもしれません。なんてったって、過去話なのでホームズやワトスンは登場しませんからね。
新潮社の緋色の研究ですと127ページから202ページ位まで話すもんですから、それ相応の中々心に来る過去が語られるわけですが、物語最後のドキドキハラハラを思い切り享受するには、やはり頑張って読んでもらった方がいいかと思います…!
この作品にはホームズシリーズが何故人気になったのかがわかる位の魅力が詰まっています。
私は中学生の頃に見事にハマりました。きっと幾つでも楽しめる物語だと思います!
ぜひ、色々な人に読んでもらいたい本なのです。それこそ若い人には読んで、更に次の世代にも、こんなにも面白い小説があるのだと、繋げていって欲しいものです…。