虎に翼で会社を辞めた1
虎に翼が始まった春は、心の不調が始まって半年は過ぎていたと思う、なんとなくの不快感、不愉快さは入社してからずっとあったけれども。
わたしはかねてよりサカナクションが好きなのだけど、ボーカルの山口一郎がうつ病であることをソロツアー中に公表していて、5月GW明けのNHKスペシャルでそのことが特集されたのをまるで直視できなかった、ファンとして一郎の鬱状態を見たくないとかではく、彼の不調が鏡のようで自分自身の不穏な状態が露わになるのが怖くて、1回さらっと観て録画を消してしまったのが、退職を決意する半月くらい前。
簡単にいってしまえば、職場でのパワハラとモラハラによって、こころの病気になってしまったという話で、
昭和平成生まれの女性であれば、日常的にでくわすもので、我慢するのがあまりまえの時代だったけど、そもそも我慢する必要がないことを認識させられたのが虎に翼だ。
モラハラ夫に怯える妻に例えると、とてもわかりやすいのだが、カウンセラーや旧知の友人にもそんな精神状態なら仕事を辞めた方が良いと言われていたのに、恐怖心で支配されているので、一体全体どうやって辞めればよいのかまるで想像できなかった。
常に緊張と不安で心が安まらない中、物語の舞台100年前の女性たちが法律を志しながらも、男性中心の社会で生きる難しさ不条理さに涙し共感し、それでも一縷の望みがあるような気がして、救いを求めるように観ていた。
「いつの間にか花が落ちた誰かがわたしに嘘をついた土砂降りでも構わず飛んでいく力が欲しかった。」
主題歌のこの部分で伊藤沙莉ちゃんの強いまなざしがアップになるのだけど、わたしにも本当にその力が欲しかった。
つづく。
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