「半沢直樹」から考える、適正な組織って?
続編がついに
「やられたらやり返す。倍返しだ!」
7年前に始まった日曜ドラマ「半沢直樹」を皆さんは覚えていらっしゃいますか?当時は平均視聴率42.2%を叩き出し、世間を賑わせた名作ドラマです。
正直、社会人になってからドラマを毎週見る習慣はなくなってしまっていたのですが、「半沢直樹」に関しては本当にどハマりしてしまい、毎週日曜日が楽しみで仕方がなかったです。
そんな半沢直樹シリーズの続編が、ついに19日(日)からスタートしますね!ようやくです…!
7年前の最終話、最後の最後で、半沢直樹に下された「出向」の辞令。果たして次はどんな展開が待ち構えているのか。
そもそも、なぜ半沢直樹が人気になったのか
続編がスタートするにあたり、なぜ「半沢直樹」があんなにも人気が出たのか。少し考えてみました。
1番の理由として考えたのは、やはり、世間のサラリーマンが仕事を通して抱える思いを、臆することなく痛快にぶつけてくれる点です。
理不尽だなと感じる場面は、少なからず社会人のみなさんは経験したことがあるはずです。
その理不尽を、単純にグッと堪えるだけではなく、理不尽を感じる相手が誰であれ、臆することなく真っ向勝負を挑む半沢直樹の姿には、心を揺さぶられますよね。
「そうだそうだ!半沢、もっと言ってやれ!」
といった、半沢直樹の言動に対する「共感」を得られるドラマだったのではないかと推測しています。
実際の組織に半沢直樹がいたら…
ここで、少し考えていただきたいのが、
「もし、自分の組織に半沢直樹のような人物が実在したら?」
という点です。
あなたの部下にもし半沢直樹がいたら、彼の全ての言動を黙認できますか?彼の言動を、同じ組織のメンバーはどう思うでしょうか?
第三者視点で、彼の言動を見ていると痛快でファンになってしまいますが、実際にあのような言動や立ち振る舞いをする従業員がいると、組織は正しく機能するのでしょうか?
半沢直樹は、融資先の企業や経営者を第一に考え、銀行組織の「闇」を正そうと奮闘します。そして、上司である内藤部長から指示を受けていないことに関しても、自分でさまざまなルートから事実を調査し、そして融資先の経営者にも単独で折衝や交渉もしていきます。そして、最後は上司も制御不能となり、経営陣である大和田常務に襲いかかります。
実組織の場合であれば、いくら顧客視点を軸に置いていたり、組織を正そうとした行動をしたとしても、レポートラインや指示系統を無視したような動きは、評価されないのが現実です。
側から見れば、自分視点で暴れ回る従業員として扱われても仕方ありません。
あくまでも、半沢直樹が行っていた「組織を正す」という動きは、ドラマ内で言えば東京中央銀行の大和田常務の評価者である中野渡頭取の役割なのです。
ですので、大和田常務を正すためには、中野渡頭取がその業務を行わなければなりません。
夢やスッキリ感が半減してしまうかもしれませんが、実社会では、半沢直樹がここまで一人で動き回って組織を正す必要はないのです…!
半沢直樹の孤軍奮闘は、組織が循環していない証拠?!
事業や組織には、社会課題を解決し、より良く・便利な社会を見出すためにさまざまな価値を提供し続けていく使命があります。
そんな中で、大和田常務が関与したさまざまな不正を上司が是正できず、さらに偏った評価をしているようでは、その事業や組織は間違いなく衰退の一途を辿ることになるでしょう。
ただし、評価者である上司は、決してスーパーマンではありません。
いくら優秀な上司であっても、組織内の問題点に気づけないといったことも十分にあり得ます。
だからこそ、全ての協議事項を、経営側やマネジメント側だけで判断する「トップダウン」の形式だけではなく、現場メンバーが有している情報やアイデア、見えている景色や課題感といったものを、「ボトムアップ」によって吸い上げていくことで、意思決定者がいかにして正しいジャッジができる仕組みを組織内に構築できるかが重要になるのです。
このような「ボトムアップ」と「トップダウン」を融合させ、仕組み化することが組織の適正化に必須であるとOGSでは考えています。
そしてこの仕組みを「循環型経営」と定義しています。
循環型経営がしっかりと構築されていることは、働きがいのある組織や、風通しのよい組織を創ることにも繋がります。
循環型経営が、半沢直樹を救う?!
循環型経営が、もし半沢直樹の所属していた東京中央銀行で実践されていたら、きっと半沢直樹はこんなにも孤軍奮闘する必要はなかったのではないかと思います。また、身を粉にして上司にぶち当たっていく必要もなく、組織課題がしっかりと仕組みとして見える化され、適正な判断ができるような組織になっていたのではないでしょうか。
ただ、東京中央銀行が循環型経営で運営されていれば、
「やられたらやり返す。倍返しだ!」
のフレーズは必要なかったと思いますので、こんなにも半沢直樹に心が揺さぶられることはなかったかもしれないですけどね。笑
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