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🏍【GPレポート】🏁\赤道直下のセパンで繰り広げられた熱闘/-2024Rd.19🇲🇾マレーシアGP

#MalaysianGP🇲🇾

 ワールドチャンピオンシップはアジアラウンドの最終地、マレーシアGPを迎えた。2024シーズンもあと1戦を残し、MotoGPクラスはチャンピオン決定の可能性もあるこの大会を祝うため、熱心なファンがセパンを訪れた。週末を通して18万5000人の観客がライダーたちの走りを見守った。

 赤道直下、高温多湿の首都クアラルンプール郊外に位置するセパン・インターナショナルサーキットはバナナの葉をイメージした屋根を持つグランドスタンドが特徴的。全長5.54km、最大直線長920m、右10左5のコーナーがある中高速コース。

https://www.sepangcircuit.com/home

週末の気温は34℃、湿度57%。マシンにとっては冷却ソリューション、ライダーにとっては体力とタイヤマネジメント能力が必要となる。

そんな今回のレースは、私たちKabutoライダーたちにとって、計画通りのパフォーマンス発揮とはいかなかった。



🏁《MotoGPクラス》
\暑さに苦しめられるもポイント圏内でフィニッシュ/

🇪🇸Aleix Espargaro🏍41

アレイシ・エスパルガロ選手
(スペイン
🇪🇸/Aprilia Racing🏍41)
🕐予選16位 🏆スプリント 12位 🏆決勝レース13位
👑ランキング10位→11位/143P→146P

 アレイシ・エスパルガロ選手はセパンの暑さに苦しめられ、アプリリアにとってもトンネルの先の出口が見えない状態だった。アレイシ選手はレースウィーク初日、自ら戦闘力の限界を探るべくアグレッシブに攻めた結果、2度のクラッシュを経験。このことがメンタルにも悪影響を及ぼしたようだ。

さらにアプリリアのよく知られた(=熱の)問題が、日曜の長いレースでは真の苦痛となってしまった。

アレイシ選手は、エンジンから流れ出る熱で手に火傷を負ってしまったのだ。彼自身も認めているとおり、引退が近づいていることもあって、パフォーマンスは通常よりも大幅に下回ってしまった。

🎤アレイシ・エスパルガロ選手🏍41のコメント

「(土曜の)スプリントレースのパフォーマンスには満足している。後方からスタートして数人のライダーを追い抜くことができ、自分が思っていた以上のペースで走れたんだ。暑さがバイクのパフォーマンスに影響を与えることは分かっていたが、後方からのスタートにも関わらず、ペースを維持できたのはポジティブだね。」

「日曜のロングレースは厳しかった。週末は実際、予選で良いポジションを得られなかった時点で苦戦は予想された。後方からのスタートは巻き返しが難しいんだ。暑さがバイクの性能に悪影響を与えたのは確かで、今後の改善が必要だ」

次戦、最終戦がアレイシ選手にとって現役レーサーとして最後のレースとなる。メンタルもぜひとも納得のいくパフォーマンスを発揮してもらいたい。



🏁《Moto2クラス》
\アルコバ選手、手痛い2戦連続リタイヤ/

🇪🇸Jeremy Alcoba🏍52

ジェレミー・アルコバ選手
(スペイン
🇪🇸/Correos Prepago Yamaha VR46 Team🏍52)
⏱️予選17位 🏆決勝レース DNF(リタイヤ)
👑ランキング13位→14位/79P→79P


 ジェレミー・アルコバ選手は17番ポジションからスタートし、終盤12番手まで追い上げていたが不運にも17ラップ目に転倒。左手を骨折、手術が必要となってしまった。シーズンを締めくくる2週間後の最終戦に向けてジェレミー選手の回復を祈るばかりだ。

🎤ジェレミー・アルコバ選手🏍52のコメント

「スタートからプッシュしましたが、何人かのライダーを追い抜くのに手間取ってしまいました。もう少し前のポジションでレースできるペースはあったのですが、後方に留まってしまい、スピードを完全発揮することができませんでした。マニュエル・ゴンザレス選手(Gresini Moto2)を追い抜こうとした最終コーナー手前で、再びスロットルを開けた際に接触し、転倒しました。左手甲の中手骨を3本骨折してしまいました。手術が必要ですが、回復が次のレースに間に合うことを願っています」



🏁《Moto3クラス》
\ポイントランキングで2位と並ぶ/

🇳🇱Collin Veijer🏍95

コリン・ファイヤー選手
(オランダ🇳🇱/Liqui Moly Husqvarna Intact GP🏍95)
⏱️予選8位 🏆決勝 5位
👑ランキング3位→3位/225P→236P

 常に安定した速さを見せるMoto3ライダーのコリン・ファイヤー選手。セパンのコースにフィットしなかったのか、予選は3列目スタートに甘んじてしまった。
決勝では、いつものように先頭グループ後方からときおり前を伺っていた。

しかし、ライバルより硬いコンパウンドのタイヤをチョイスしたため、レースの決定的な局面をつくりだすことができず表彰台争いに食い込むことができなかった。それでもコリン選手はポイントを加算し、2位のダニエル・オルガド選手(Red Bull GASGAS Tech3)と同ポイントのランキング3位につけている。

🎤コリン・ファイヤー選手🏍95のコメント

「フィーリングは本当に良かった。レースでは、シリーズランキングもありリスクを取らずレースを走り切ることを決めました。総合2位のライバルがクラッシュしたのを見たとき、いったん冷静になって、とにかく無理をしないよう心がけました。トップ争いの集団にいましたが、途中で(イヴァン)オルトラ選手を追いかけ、コーナーで彼を追い抜こうと思いましたが、ストレートスピードが伸びず、それは不可能でした。

コーナー進入のハードブレーキングポイントで多くの問題が出てきたのは、硬いフロントタイヤを使っていたためでした。レースを5位で終えたことで、ポイントランキング2位の選手と同点になりました。ただし総合4位の選手との差はわずか2ポイントになったため、最後のレースに集中してしっかりと仕事を果たし、ランキング2位を目指したいと思います。」



いよいよ次戦は2024年シーズンの締めくくり最終戦であり、アレイシ選手にとってはコンペティションライダーとして現役最後のレースを、地元スペインのバルセロナで迎えることになる。コリン選手はランキング争い2位を獲得できるのか、注目しよう。

(MotoGP™第20戦 Motul Solidarity Grand Prix of Barcelona 11/14〜17 @バルセロナ-カタルーニャ・サーキット)#SolidarityGP


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