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改・琵琶奏者の「お仕事」とは何ぞや 教室編
2025年もゆったり頻度での更新となりそうです。ゆったりお付き合いいただければ幸いです。
さて、久々にこちらの情報を更新しておこうと見直していたところ、私、かつてこんな記事を書いておりました。
記事を書いたのが2020年9月。
そう、2020年ですね。
実は、この年のはじめ、私は琵琶教室を開く準備をしていました。
前年にめでたく教師免状を頂き、ようやく人に琵琶を教えられる立場になったのです。
ですが、そう、2020年。
あの混乱の中で、とても対面での教室を開講する勇気は持てず、実際に教室を開くことができたのは、2年後の2022年4月のことでした。
そのため、この記事の琵琶奏者の「お仕事」の中に「教室」は含まれていません。
というわけで今回は、琵琶奏者の大事なお仕事、「教室」の紹介です。
「たにまち琵琶教室」はどこにあるのか
「たにまち」とは、大阪市中央区にある「谷町」という地名の周辺を指します。
お相撲の贔屓筋のことを指す「タニマチ」、その語源となった地域です。
その「たにまち」界隈でスタートした「たにまち琵琶教室」ですが、現在、お稽古場の最寄り駅は、曜日によって異なります。
◎火曜日午後…大阪メトロ「谷町六丁目」駅・「松屋町」駅
◎土曜日午後…各線「玉造」駅・「森ノ宮」駅
◎第2・第4水曜日夜間…各線「玉造」駅・「森ノ宮」駅
……お気づきでしょうか。
「たにまち」から「たまつくり」方面へ、東へちょっとずつ移動していることに。
そろそろ「たまつくり琵琶教室」に名前を変えなければならんのではと思いつつ、でもまたお稽古場が大幅に変わったりしたら、その都度教室名を変えることになるわけで、そうなると、いっそ「さわやか琵琶教室」とか「生き生き琵琶教室」とかにした方がいいのかも…など、考えるものの決定打がないまま、とりあえず「たにまち琵琶教室」のままでおります。
「たにまち琵琶教室」ではどんなお稽古をしているか
琵琶、特に薩摩琵琶においては、よく、こんなお声を頂きます。
「えっ、琵琶って、歌うんですか!?」
ええ、歌います。ていうか、語ります。
その伴奏楽器として、琵琶が使われているわけです。
楽琵琶(雅楽で使われる琵琶)や、現代音楽についてはその限りではなく、琵琶の独奏というのもよくあるのですが、こと薩摩琵琶の古典曲においては、ほぼ確実に歌います。
薩摩琵琶が、日本の伝統芸能の中でも「語り物」に分類されることが多いのは、そのためです。
それでですね、薩摩琵琶の調弦(チューニング)というのは、歌う人の声の高さに合わせているんです。
例えば、私の声は合唱でいうとだいたいメゾソプラノくらいなので、琵琶の調子(音階)でいうと六本、西洋音階ではCの高さが基本になります。
ですが、アルトの人だと五本(B)~四本(A#)、反対にソプラノの人だと七本(C#)と、基本の音が人によって変わるわけです。
そうなると、何が起こるか。
グループレッスンが非常にやりにくい。
それぞれ声の高さが違う人に、いっぺんに教えるのは難しいですよね。
じゃ、同じ高さの人が一緒に受ければいいじゃない、となるかと思えば、たいてい、習い始める時期も、習得速度も人によって違うし、何より私が処理し切れない可能性が高い。
と、長々と理由(言い訳?)を述べてみましたが、そんなわけで、「たにまち琵琶教室」では、基本的にお稽古は一対一です。
60分のお稽古で、錦心流琵琶の古典曲の中から習得度に合わせた曲を、最初は歌パートと琵琶パートに分けて、さらには「弾いて歌う」ところまでもっていきます。
ちなみに、いちばん最初の方のお稽古では、まず琵琶歌の構造を知ってもらうために、琵琶はひとまず置いといて、歌のお稽古から入ります。
(これを伝えると、表に出さないまでも、心のブーイングが聞こえてくることが多いですが…そんなに長い期間ではありませんので、何卒ご容赦を)
「たにまち琵琶教室」はのぞき見できるのか
とはいえ、いきなり「琵琶習います!たのもう!!」と入ってくる方は稀です(稀ということは、そう、ごくたまにいますが、その話はまた機会があれば…)。
たいていの人は、「本格的に習うと決める前に、とりあえずお試ししておきたい」と思うはずです。
そんな時には、体験レッスンという手があります。
「たにまち琵琶教室」では、1回60分で、実際に琵琶に触れて、簡単な奏法と歌のお稽古を体験していただけます。
もちろん、習うつもりがなくても、いっぺん琵琶を弾いてみたい、とか、イラスト等の資料として琵琶を観察したい、とか、コスプレで琵琶を持つことになったのでそれっぽい動きや扱い方を教えてほしい、とか、そんなニーズにもできる限りお答えします。
詳細は、重複になりますが下記のホームページでご確認下さいませ。
あ、あとですね、事情があってお稽古場まで通えない…という方には、zoomを利用したリモートお稽古も実施しています(楽器の準備等の条件がありますので、ご希望の方は一度ご相談下さい)。
現在、アメリカにひとり生徒がいて、こちらの昼間(向こうの夜)にzoomを繋いでお稽古をしています。
「たにまち琵琶教室」はいつでも君を待っている
以上、琵琶奏者のお仕事の大事な一部、「教室」について書いてみました。
現在「たにまち琵琶教室」に通う生徒たちは、年齢や性別、琵琶に興味を持ったきっかけも一人一人違いますし、声の高さ、声質、楽器経験の有無など、ほんとに千差万別なメンバーです。
みんなに末永く琵琶に親しんでもらうため、また自分自身の技量向上のため、荻山センセイ、汗かきながら指導に当たる毎日です。楽しいです。
さあ、君も私たちといっしょに、琵琶の世界に足を踏み入れてみないか?
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