今後の企業に欠かせない「採用ブランディング」とは?実践方法と成功事例をまとめてみました
四連休初日はあいにくの雨からスタート。自然に外出の腰も重くなり自粛モードになりがちです。
そんな自粛モードの中、私も常々研究しているこれからの企業に益々重要になっていく採用ブランディングについてまとめてみたいと思います。
優秀な人材確保が困難な昨今、企業が継続的に優秀な働き手を確保していくためには、サービスや製品だけでなく、「採用活動」もしっかりとブランディングしていく必要があります。
そもそも「採用ブランディング」とは?
採用ブランディングとは、「企業の採用活動に際して、自社をブランド化する」こと。
商品やサービスをブランディングするのと同じで、ターゲット(この場合は採用したい人)からの信頼や共感を得ることが目的です。
採用ブランディングが確立されると、自社の強みや特徴を押し出しつつ採用力の向上が図れますので、他社との差別化を図れ、人材不足が問題である今、採用戦略の一環として注目を集めています。
・採用ブランディングの施策立案をするメリット
採用ブランディングを行うことで得られるメリットとして、以下3点が挙げられます。
・求職者に対して、明確に強みを持って接することができる
・自社の特徴を明確化できるため、人材とのミスマッチが減る
・企業のファンが増加することで、応募数アップが期待でき、優秀な人材を確保しやすくなる
また、自社の魅力が明確化されることで、採用力向上以外に、既存社員のモチベーションアップも期待できます。
採用ブランディング施策の立案方法について
では、採用ブランディングの施策はどうやって立案していけばいいのでしょうか?
3ステップで簡潔に解説していきます。
①ターゲットとする人材のペルソナを作成する
採用ブランディングでまず行うべきは、「ターゲットとなる人材のペルソナを作成すること」です。
ただ応募者やファンを増やしても意味はなく、きちんと自社に必要な候補者を集めてこそ意味があります。
よって、自社の現状からどのような人材が必要かを分析し、ペルソナ設定を詳しく行う事がポイントです。
ペルソナ設定の精度は成否に大きく影響を与えますので、効果が振るわないようなら修正も必要です。
②ペルソナに刺さるコンセプトを決定する
ペルソナ設定が出来たら、そのターゲットに刺さるコンセプトを決定しましょう。
このステップでは、自社の企業理念・強み・特徴を整理してみて、どのポイントを押し出すかをまず決め、その後どういった魅せ方をすればペルソナに刺さりそうかを考えます。
既存社員にアンケートを取り、働き手にとっての魅力を整理してみるのもいいと思います。
考慮すべきなのは、コンセプトは「採用に関する施策を打ち出すうえでのコアとなる部分」であること。
浅いものだったり、自社とマッチしていない小手先のコンセプト設定をしてしまうと、社員にも求職者にも刺さらないので注意が必要です。
③コンセプトにのっとった採用活動・広報を行っていく
3つ目はコンセプトにのっとった施策を立案し、実際に採用活動を行っていきましょう。
この際、これまでの方法や流行にとらわれず、コンセプトを元に施策を立案することが大切です。
例えば、ターゲットによって広報に適した媒体は変わってきますし、コンセプトが違えば自社の魅せ方1つも大きく変わってくるはず。
また、ブレてしまうと求職者は混乱し、採用ブランディングはうまくいきません。
一度方向性を定めたら、一定期間はコンセプトにそぐわない施策は避けるようにして一貫してコンセプトを貫くのが重要です。
採用ブランディングの成功事例
説明だけではわかりづらいと思いますので、具体的に採用ブランディングの事例を2つ紹介します。
・GYAO
情報収集能力に長けていたり、ITへの関心が高い学生を雇用するため、2017年から自社で開発した「新卒採用アプリ」からしかエントリーができない施策を打ち出しています。
エントリー数は絞り込まれましたが、一人一人を丁寧に審査できるようになり、負担も低下したようです。
・トゥモローゲート株式会社
「ようこそ、ブラックな企業へ」というキャッチコピーを掲げているものの、階級別にフレックスタイムを導入し、自由な働き方を実現させていたり、7年間の離職率が0%だったりと、実態はブラック企業とは正反対。
印象的なコピーで興味を引きつけ、多くの人材から関心を集めることに成功しるなどブランディングの演出が秀逸です。
企業のブランディングを手がけている会社だけあって、採用サイトの作り込みは必見です。
採用ブランディングを学べるおすすめの本
最後に「中小企業でも実践できる方法論であるか?」という観点から、採用ブランディングが学べるおすすめの本を2つ紹介します。
・「無名×中小企業」でもほしい人材を獲得できる 採用ブランディング
・日本一学生が集まる中小企業の秘密: 社員20人なのに新卒採用に1万人が殺到
中小企業の人事担当の方は、目を通しておいて損はないと思います。
採用ブランディングまとめ
今回は、今後の採用活動を考えるうえで欠かせない「採用ブランディング」についてまとめてみました。
採用ブランディングによって得られるメリットは非常に大きいので、採用に関して悩みを抱えているのであれば、着手して損はない領域だといえるでしょう。
ただし、決して簡単に結果を出せるものではありませんので、必要であれば採用ブランディングのプロの力を借りるのおすすめです。
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