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猫と芸術家

猫好きなアーティストや小説家などは多い。
でもきっと創作活動をしている時は猫のそばにいないと思う。

なぜなら猫って現実の象徴だから。

もちろんご存知だと思うけど
猫がいるところは輪郭がはっきりとしてその世界がくっきりと浮かび上がる。

深く深く入り込んでいく芸術家たちにとって、猫はその深淵から現実世界に引き戻してくれる役割を果たしてるんだと思う。

だからきっと芸術の世界に猫を連れて行くことはしないしできない
猫の存在感とリアリティはそれほどまでにまばゆい。
膝の上に猫がいたら、その猫がいない世界に没入することなんて到底むり。

どんなシリアスなシーンでも猫がふと横切るとそっちに目がいってしまい、ふっと微笑んでいないだろうか?
そもそも猫が登場する以上、その猫に意味がないなんてことはない。
それはその一瞬だけ僕たちの居場所が変わっている
実に鮮やかな緩急
サブリミナルは禁止されたけど、このネコリミナルは止めようがない

ピーターラビットを読んでてもマクレガーさんの猫が出てきた時だけは目線変わっていませんか?

でも主役とかじゃないんだよ猫って
主役じゃなくて中心なの

物語を作っている存在ではなく
世界そのもの

愛という言葉を使わずに
愛を表現できる唯一の存在

夏目漱石もきっと猫がそばにいたら
月が綺麗ですねと言わずに
猫が丸くなっていますといったでしょう

それが猫

本当にありがとう

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