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視点を変えると明日が変わる
食卓にしているテーブルを短辺を壁にくっつけて使っています。ちょっと使いづらい動線なんですが、この配置だと窓が正面にきて空が見えて気持ちいいのです。
よっこらしょと椅子に座り、最近やっとおいしいと思うようになってきたコーヒーを飲みながら、今日の空模様を眺める。こんなささいなことで心が落ち着くようになりました。
数年前の仕事が多忙な時期に、やってもやっても終わらない仕事を抱え、1日10時間以上働く日々を続けていたら、いつのまにか心を失い、生活の色も失ってしまいました。
仕事のことを常に考え張り詰めていたので、寝ている時も緊張していたらしく、朝起きると体が固まっている。暑いシャワーを浴びて無理やり叩き起こし、軽くストレッチしないとダルい状態。脳みそは気になることがありすぎて常にアイドリングで待機。休みの日は休みじゃない。職場に行って片付けたいことが山盛り。読書をする気も起こらない。ずっと息を止めているような、窒息しそうな心境。
あれ?私はこのまま50代に突入するのか?人生ってこんな感じでいいんだっけ?私は何のために存在しているんだ?
ある時、ふとベランダから見えるまちの景色、雲の流れを何も考えずぼーっ
と眺めていたら、いつも何の意味もない灰色だった視界に色が戻ってきた気がしました。
ずっと動き続けなきゃいけないと思い込んでいたところに、いったん立ち止まるスキが生まれました。
このウチに引っ越してきて2年たっていたけど、窓から景色は見えていたけど、必要のない情報だと脳が判断したのか、見えていたけど何も捉えていなかったようです。
そこから家具の配置を変えて、テーブルを窓から空が眺められるようにセッティングしたのです。仕事に全力集中していた気持ちから少しだけ角度を変えてみました。
それから1年ほどたった今、やっと私は回復したと言える状態になりました。プレッシャーを乗り越えて生き延びました。息ができるようになりました。
生活のなかで、少しだけ、ほんの小さなことでいいから変化を作ってみる。
時間はかかるかもしれないですが、きっと今より良い明日になるはずです。