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読書『九年目の魔法』 私が大好きなファンタジー
私は本が好き。
どんな本でも読むんだけど、最近は1周回って児童文学がおもしろい。特に好きなのは、「ハウルの動く城」や「アーヤと魔女」の作者、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ。
最近この著者の「九年目の魔法」を読んだ。
おかしい。懐かしい壁のこの写真も、愛読してたベッドの上の本も、覚えてるのとは違ってる。まるで記憶が二重になってるみたい。そう、ことの起こりは確か10歳のとき。大きな屋敷にまぎれこんだらお葬式をやってて、そこでリンさんていう男の人に出会って、それから、なにかとても恐ろしいことが……。少女の成長と愛を描き、著者ジョーンズを代表する傑作魔法譚。
最初はテンポがゆっくりに感じたけど、上巻の終わりくらいからグッッと面白くなった。
ダイアナさんのすごいところは前半の伏線をものすごい勢いで全部回収していくところ。いつも頭がついていかない。まってまって、最初からもう1回読みたい!となる。
そして登場人物がリアル。カッコいいところだけじゃなくて、弱みとか汚さとかそういうところがその人の魅力に感じる。
今回の本では離婚した両親の間でたらい回しにされる主人公の状況が、ライトに書かれてるけど辛辣だった。
ファンタジーは何でもありなわけじゃない。 現実のどうにもならないことはどうにもならない。子どもほど実際のところをよく見ているもので、 子ども扱いしてふんわり書いているものなんて刺さらない。ファンタジーこそ、哲学を感じることがある。
そして今回のお話には、イギリスで有名な文学作品がバンバン出てくる。 日本では桃太郎・浦島太郎的な存在の古い詩をベースに物語が進んでいく。オシャレ!
ここが翻訳だけでは伝わりきらないところ。
そのベースになっているお話や詩が、桃太郎レベルで分かってる状態でもう一回読みたい。
他にも「魔法使いハウルと火の悪魔」の原作も、「魔法使いはだれだ」のクレストマンシーシリーズも大好き!!
小説好きの方は是非読んでみてほしい。
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