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宮崎駿監督作『君たちはどう生きるか』を観て

 宣伝をしない宣伝ということで話題になった、宮崎駿の引退作『君たちはどう生きるか』を、遅ばせながら観ました!

 なんとも宮崎駿節のきいた映画で、一度や二度観たくらいでは全く理解でない、手放しにおもしろいと喜べるものではありませんでした。エンタメではなく芸術性に極振り。
 でも、わからなくとも引き込まれる、最後まで観てしまう、不思議な吸引力のある映画でした。

母親を火事で失った少年・眞人(まひと)は父の勝一とともに東京を離れ、「青鷺屋敷」と呼ばれる広大なお屋敷に引っ越してくる。亡き母の妹であり、新たな母親になった夏子に対して複雑な感情を抱き、転校先の学校でも孤立した日々を送る眞人。そんな彼の前にある日、鳥と人間の姿を行き来する不思議な青サギが現れる。その青サギに導かれ、眞人は生と死が渾然一体となった世界に迷い込んでいく。

MEMO CINEMAS(https://youtu.be/k9Olg7ZvN4o?si=c7gH3fD0Mv_vgv0-)より引用。

 主人公の眞人は戦火(おそらく空襲)で、母親を失います。その母の死が癒えないまま、一年後に叔母と父が再婚し、叔母の夏子は妊娠していました。
 作中、眞人はアオサギに導かれた世界で夏子を探す時、彼女を「父の好きな人」と説明していました。しかし、冒険を重ねる中で、彼女を「母さん」と呼んでいくようになります。

 眞人らが迷い込んだ世界は、いったいなんの世界なのでしょうか。

天国か?地獄か?
はては、大叔父のつくった世界か?

 おそらく、全てに当てはまるのでしょう。

 その世界には、幻がいます。幻はほとんどが生きていないそうです。そして、「わたわた」と呼ばれる白いポヨポヨした生き物たちがいます。それらは天に昇っていき、人間に生まれ変わります。
 死した魂が来て、糧を蓄え、天に昇って生まれ変わっていく世界――”あの世”だと言えるでしょう。

 同時に、眞人と夏子らの大叔父のつくった世界でもあります。
 大叔父は、空から落ちてきた物体の周りに塔をつくり、その中で失踪しました。大叔父は”あの世”の中に、併存する形で、自らの世界をつくったのではないでしょうか。

 映画の終盤、積み木は崩れ、世界は崩壊します。時空を通じる扉を含む、あの石の場所が、大叔父のつくった世界。
 それらの世界は崩れようとも、世界と世界の通用口である塔がなくなろうと、”あの世”としてのあの世界は残っているのではないかと、私は考えました。


 私は本作を二度鑑賞したのですが、もうまったく、びっくりするほど理解できません!
 上記の考察も、穴だらけで恥ずかしいかぎりです。ぜひとも皆さんのご指摘やご意見をいただけると嬉しいです。

STUDIO GHIBLI(https://www.ghibli.jp/works/kimitachi/)より引用。


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