うつってどんな感じ?→合格発表で自分の番号がなかった瞬間がずっと続きます
うつになるって、どんな感じなのか。聞かれることがある。
比較的親しい人が遠慮がちに聞いてくるので、本当は皆さんもっと聞きたいんだと思った、ので書いてみる。
※大前提として、症状などは人それぞれなので、心配な人はぜひ医療機関へ。
原因とかきっかけ
私の場合は、たぶん仕事のストレスだ。
具体的に挙げればいろいろある。そう、いろいろが積み重なったんです。
・相当ストレスフルなできごとも、何事もなかったかのようにそのまま抱えられてしまう。(性格?能力?)
・新卒入社の会社で過酷な目に合う。(当時はそう思ってなかったが、他人があの状況に陥っていたら助ける)
・自分の能力、一緒に働く人、完全にミスマッチの仕事を10年以上続けた。
自分で書いてみても、逆に良く今までなんとも無かったなとも思うし、いややっぱり危険な状態にはなってたんだろうなとも思います。
最初何が起こったか?
自分で「これはやっぱりおかしい」と思ったのは、通勤中のできごとでした。
ある朝いつものように電車に乗り、乗り換え駅のホームに降りました。
そのとき急に目の前の景色がモノクロになり、体が鉛のように動かなくなり、上からものすごい力で押さえつけられる感覚があり、立っていられなくなりました。
とりあえず駅のトイレの個室に入って座ったのですが、状況はあまり変わらず。何とか歩けるようになったのは1時間後でした。
思い返せば、仕事中に手足が震えたり、手に多量の汗をかくことがあったりしました。
朝起きた時に話すことができなかったこともありました。(声の出し方を忘れたような、日本語を忘れたような感覚)
片目が見えないこともありました。(光は感じるが、全体が明るいだけで物を認識していないような感じ)
もっと前から、自分でも不思議なくらい頭が回らなかったり、集中できる時間が極端に短かったりという変化は感じていましたが、疲れや加齢のせいだと思っていました。
今思えば、どう考えてもおかしいのですが、おかしいことに気付かないような、気付いも次の行動につながる何かがすっかり抜け落ちているような、そんな感覚でした。
これらの症状は適応障害、それに伴ううつ状態という診断でした。
その後何が起こる
駅での出来ごと以来、うつ状態が定常的になりました。
うつ状態をうまく説明するのが難しいのですが、例えば人生のかかった合格発表(高校受験や大学受験)で、自分の番号が無かったときにズーンとくるあの感覚。あれがずーっと続いている感じです。
合格発表ならばご飯でも食べてちょっと落ち着けばやわらいだり、パーッと気晴らしすれば忘れてしまったり、そうでなくとも時間がたてばなくなると思いますが、うつ状態は違います。
少し良くなっても、何の前触れもなく急にズーンときたりもします。
日常生活全部が合格発表で番号がなかったときになりました。
死にたいとかあるの?
私の場合は、直接的に死にたいというような衝動はありませんでした。
ただ、電車を待っていて、ふと「あ、これ飛び込んだら会社行かなくて良いのか」と、何か良いことに気付いてしまったような、変な感覚に陥ったことはあります。
あと、夜眠るときにはいつも「このまま朝が来ないければ一番楽だなぁ」とも思っていました。
治るの?
これはご存じの方もいると思いますが、うつでは「完治」という言葉を使いません。「寛解(かんかい)」と言います。
一般的な病気とちがって、患部や症状の原因がはっきりしないので、それを完全に取り除くことはできません。
それもあって、再発しやすい病気でもあります。
このため症状が抑えられている状態をもって、良くなった=「寛解(かんかい)」と呼ぶのだそうです。
で、治るの?ということなんですが、
社会生活が送れるレベルで症状を抑えられている状態は作れるが、完治したと言い切れる状態にはできない。
となります。
寛解になるまでの時間は個人差が大きいようです。
また、寛解になってからも再発防止のため、油断せずに対処する期間が大事なようです。
私の場合は、寛解まで8か月くらいかかりました。
その後もしばらくは薬の服用を続けて、再発防止期間を過ごすことになります。
現在は、普通に生活を送るのはとりあえず問題ありませんが、仕事はキツイ状態です。
でも楽しいことは普通に楽しく感じられますし、体を動かすことはうつにも良いので陸上競技をやってたりします。
でも、以前の自分と同じように世の中を楽しんでいるかと言われると、まだ自信がありません。
それがうつのせいなのか、年を取ったからなのか。両方なのかなぁとも思います。
最初に書いた通り個人差も大きく、あくまで私の場合はという内容ですが参考になれば。
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