「?」
角川書店の「カラー版 日本の詩集」の1冊、『丸山薫詩集』(1972。カラーであるのは、函のカバーの写真と、本の最初の、いくつかの写真)。扉の裏のページで「装幀 日下 弘」と書いてあると、むかしの創元推理文庫のカバーの人であると思う。今、ここにある創元推理文庫(カバーは日下弘)は、コナン・ドイル(阿部知二訳)『バスカヴィル家の犬』、1988年の42版(初版は1960)。パイプと虫眼鏡と、馬車に乗っている2人の絵は、むかし描かれたものを、どこかから持ってきているのだろうか、そして緑色の(少し、こわい)文字が「Sherlock Holmes」。カバーの背には、「?」が書かれている、帽子の人の横顔のシルエット。私がこどものころには、むかしのカバー(と、文字の印刷)の創元推理文庫が、たくさん書店に並んでいた。高校の図書室にも多かった。少し、こわいとも思えたので、次々に読んでいた