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病と言われましても

つい怒ってしまう。

そんなことは誰にでもあるのかもしれないが、私は小さい頃からとにかく怒りやすい性格だった。

「小笠原はちょっとでも気に食わないことがあるとすぐ怒る」

父にも母にも、祖父母にも言われてきたことだ。

そして28歳になった今では旦那から言われるようになった。

怒るだけでなく、よく泣き、よく笑うので私は感情の起伏が激しい方だと自認していた。それが時として功を奏し、これだ!と決めたことには根拠もなく徹底的に情熱を注ぐことができた。

でも年齢を重ねるにつれ、感情の起伏は弊害にしかならなくなった。特に社会人3年目になるタイミングで転職し、営業職(接客含む)から事務職に転向し、アドレナリンが活用される機会もかなり少なくなった。

営業職の時は取り柄でもあった。売り上げを増やす為に東奔西走して楽しかった。当時野菜を販売するBtoCの仕事をしており店をマネジメントすることは活力だったしそのエネルギーを接客で活かせる場面もあった。声を出して、体を動かして健康的だった。

だから事務職として働くことになり企画や広報を担当することになったときは自分は完全に裏方に徹するようになり、大きな声を出す必要も、重要性もなくなった。当時は本当に何をしてもうまくいかなかった。不安定になると感情の波は激しくなり、怒られているわけでもないのに仕事をしながら涙を流すこともあった。

過去にも同じようなことは経験していた。感情のコントロールができなくなり、気づけば研修中にもかかわらず泣いてしまったり。そして私は関連性からPMS,月経困難症を疑った。そうなるときはいつも生理前か生理の初めだったからだ。

激しい気分の落ち込み、憂鬱な気持ち、ネガティブな思考、酷いときには希死念慮までちらついた。もちろんこんなことは強がりな性格上親にも友人にも漏らしたことはなかった。ひとりで市内の婦人科を受診した。

先生は女性だった。診察で月経困難症の傾向があると言われ、漢方での療法を取り入れることにした。芍薬とかが入っていたと思う。良薬口に苦し、と信じなんだか効いているような気がした。

そして漢方を服用し半年経過したころ、低用量ピルに切り替えた。避妊や子宮内膜症で服用している人もいるが、私は主にホルモン治療・ホルモンの安定を目的に飲み始めた。生理は軽くなりかなり効果があったように思う。

しかし結婚して半年になるが、今でも生理前や生理中は不安定で夫にあたってしまったり感情のコントロールができなくなってしまう。大学時代の恩師に相談すると、双極性障害を疑われた。先生も以前から怒っぽい性格で悩んでいたらしく(私の眼には全くそんな風に見えなかったが)、双極性障害の易怒性という性質がそうさせているという。薬でかなり改善されたと聞き、もしかしたら原因はPMSではないのかも?と思い始めた。

メンタルクリニックを予約したあたりでコロナが流行りだし、結局病院には行けていないままだ。正直コロナも落ち着いてきたので今一度受診してみようかとも思う。でもこれを病と断定してしまうと、薬に頼ってしまうことが怖い。誰も薬なんて飲みたくて飲んでいるのではないだろうが、性格を直したい、くらいの心持でいたのですごく悩む。そして直せるとも思っている。

自身の性格だと思っていた部分が、自分らしさですらあると思っていたものが否定されるのは結構しんどいものだなあ。


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