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お店がうまくいかずに閉店する3つの理由

長年お店づくりをやってきた中で、やっぱりどうしてもうまくいかないお店って出てきちゃうんですね。悔しいながら、僕が担当した物件でも時代の流れでクローズしてしまったお店もあります。

もちろん中には投資回収も終わって次の展開として前向きに閉店するってパターンもあるんですけど、そうじゃないパターンもあります。

今日は、そんなうまくいかなかったお店たちのダメになった理由を書いておきます。同じ失敗、しないでくださいね。


1.過剰な設備投資=損益分岐点の高止まり

これが1番多いタイプです。要するに、初期投資や固定費がかさみすぎて、いつまで立っても黒字化できないというやつですね。

「パン屋さんを開業するのって、いくら必要?」っていうnoteにも書いたんですけど、リアル店舗を作るのってお金かかるんです。

で、飲食店の初期投資って当然ですけど減価償却といって少しづつ返済したり補填していくのですが、初期投資でガツンとお金を使うと毎月の返済額が大きくなります。当然、売上が上がっても返済で削られちゃいます。

次に固定費。家賃やらなんやらですが、ここは契約して始めてしまうと値下げできないんですね。最初のステージ選択を誤ると、ずっとその難易度で戦わないといけない。

つまり、一番多い失敗は「高い家賃の物件に出店」&「初期投資で内装工事や厨房設備やストック商品にお金かけすぎ」のパターンなんですね。

逆に言えば、ここさえ避ければ生存率はかなり上げられます。

これはお店に限らずほとんどのビジネスで一緒です。高いオフィスを借りる&初期投資をかけまくる(高い人材を雇いまくるetc...)と即死しやすいってことですね。


2.低いリピート率と集客難の悪循環

次に多いのがこのタイプ。

元々の告知戦略をおざなりにして、まぁお店がオープンすれば地元の人とか通行人とか来てくれるでしょ?なんせうちの商品は美味いし、値段もお手頃だと思うしね。っていう甘い見通しのやつです。

そんなことは...ない。

ほとんどの場合、見ず知らずの謎のお店に入る勇気は、普通の人にはありません。オープン直後こそちょっと見てみようという一見さんもくるでしょうが、今って事前情報の少ないお店はほぼ選ばれない=選択肢にすら入りません。

だからこそ、日頃からSNSなり広告なり看板出して呼び込むするなりDMポスティングするなりをして存在を叫ばないとダメなんです。

で、SNSだって運用には時間と工夫が必要ですし、一朝一夕でいきなりご新規さん爆増!とはいきませんね。DMポスティングだって看板だってお金がかかります。

そこで、広告費を減らして売上を安定するのが常連さん=リピーターの存在です。これをどう作って大事にするかはあとで戦略を書きますね。鍵になるのはUGC=クチコミの作り方です。

まぁつまるところ、常連さんがつかない→常にご新規さんを呼び続ける=広告費がずっとかかる→利益が圧迫され続ける、というパターンでジリ貧になり退店に追い込まれるパターン。

落ち目のチェーン店なんかもこのパターンにハマって退店する場合もあり、常連さんがつきづらいというのはお店にとっての一種の病気みたいなものなので注意が必要です。


3.黒字なのに人手不足で泣く泣くクローズ

最近、ちょくちょく聞くようになってきました。

飲食店の場合、まだまだシェフ次第でメニューや料理のクオリティが決まってしまいます。そのシェフとオーナーがぶつかって辞めちゃったり、シェフを引き抜かれたりして、代打の人がうまくいかないなどがこのパターンです。

シェフが辞めるまでは味も安定していて繁盛店だったりするので、黒字なのに人手が足りずにクローズ...というのはあり得るんです。恐ろしいですね。

属人的なスキルを排除すればクリアできるんですけど、お店の個性って人に宿るんですよね。なので、個性を排除するとお店の魅力も減っちゃったりするので、どういう人材で回して行くのかは悩みどころです。

1つ方法があるとすればオーナーの個性を売りにして自分がお店に立つことなんですけど、それやると今度は規模を広げられなくなります。いかに自分以外のリーダーを立たせつつ、代打になる人も同時に育てられるか、育成の手腕を求められる部分です。


以上の3つがお店がお店がうまくいかずに閉店する理由で良くあるヤツです。

個人的に(1)は僕が仕事で関わる場合は最大限の注意を払って避けるように指導するところでして、(2)についてもクチコミやUGC(User Generated Contents=一般ユーザーにより作成されたメディア)をいかに集めるかでクリアできます。ここら辺はこの1年半ずっとSNSを勉強して試してきました。

(3)はオーナーがカリスマになってもらうか、システムをがっつり仕込んで運営メンバーを揃えれば解決できます。実はここも(2)の対策が重要になったりします。

後半ではここら辺をどう対策していくのか?を実体験をベース、特に(2)とUGCの作り方をメインにお話しします。

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