「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」で外食の新しい形を体感する | 勝手に飲食店を語る
こんにちは
イデアレコードの左川です。
新しい飲食店や流行っているお店というのは職業上、なるべく実際に訪れて体験することを心がけているのですが、三連休を利用して5/1にリニューアルオープンした「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」に行ってきました。AIによる完全自動のロボットではなく、病気などで外出困難な従業員がロボットを遠隔操作し、サービスを提供するという実験カフェとなります。
今回は「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」(以下DAWN)ついて語ります。
日本橋駅からコレド室町を抜けてしばらく歩いたところにある「DAWN」。
周囲はオフィスが立ち並んでいることもあって少し異質な感じがしますが、中に入ると開放的でオシャレな店内にロボットが複数動き回っていて圧倒されます。席はほぼ埋まっていて、約8割がインバウンドのお客様で残りの2割が若者や子連れファミリーで、意外な客構成。
せっかくなので接客サービスを受けることが可能なOriHimeパスで入りました。テーブルで分身ロボットが接客をしてくれるサービスは完全予約制なので注意。たしかにパイロット(遠隔で接客をしている方)が必要なので、予約制にしないとシフトが組めない…。
3歳の娘には「ロボットがいるカフェに行く」としか伝えていなかったので、お店でどんな反応をするのか心配だったのですが、いぜお店についてみると一番楽しんでくれました。最初はおっかなびっくりでロボットに圧倒されるだけだったのですが、慣れてくるとお話をしたり、あっちに行こうなどと接客的になってきました。パイロットの方も子供が喜ぶ画像を見せたりしながらコミュニケーションをとるなど、小さな子供の対応に慣れている感じでした。
接客や料理、ドリンクもしっかりとしたものが提供され、分身ロボットによるカフェという単なる色物ではないのが印象的でした。料理やドリンクだけでも満足できる美味しいものが提供され、そこに遠隔操作による分身ロボットの接客がオンされている。近年、飲食店には配膳ロボットが設置され、人やモノにぶつからない行動が実現されていますが、「DAWN」は遠隔操作なので完璧ではないところが何とも言えない魅力となっている気がします。時々ぶつかりそうになりながら、ギリギリを攻めすぎてこちらが心配になる動き、配膳中に話し込んでしまってスタッフ(人間)に窘められるなど、ほんわかしたリアルさが意外に心地よかったりするのです。店内に来ている他の客もおそらく同じ気持ちなのではないでしょうか。
コロナ禍をきっかけに外食業界ではDX化が加速しましたが、今も「人手不足」というのが大きな課題となっています。が、「DAWN」が実現する接客サービスというのは、今後の外食業界を変える大きな可能性を秘めたものになることでしょう。それは近い将来のことかもしれません。
是非、新しい飲食の形の一つを体感してみてください。