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セールスイネーブルメントツールとは~導入メリットとおすすめツール7選

企業の営業部門で、セールスイネーブルメントを重視する動きがみえ始めています。

セールスイネーブルメントとは、営業業務全体を改善・最適化していく取り組みです。

そして先進的な企業はすでに、セールスイネーブルメントを実現するコンピュータ・ツールを導入しています。

この記事では、セールスイネーブルメントの考え方を解説したうえで、セールスイネーブルメントツールを7個紹介します。

 営業系ツールにはすでに CRM と SFA が存在しますが、セールスイネーブルメントツールもあわせて導入したほうがよい理由も解説します。

 


そもそもセールスイネーブルメントとは

 

営業の仕事は、営業担当者が顧客のところに行って商品を売るだけではありません。人間関係の構築、商品PR、アフターフォロー、顧客や見込み客の管理、営業担当者どうしの連携、上司は経営者への報告も営業の仕事です。

そのため企業の営業力が低下している場合は全体的な底上げが必要になりますが、部分的な改善にとどまってしまうことは少なくありません。

それでは営業力が高まらないので、全体的な底上げを目指すセールスイネーブルメントが必要になるわけです。

 

セールスイネーブルメントツールとCRM ・ SFA の違い

 

営業系のシステムにはすでに CRM や SFA がありますが、セールスイネーブルメントツールはこれとは似て非なるものです。

3つの概念の特徴を簡単に説明するとこのようになります。

 

CRM の特徴

カスタマー・リレーションシップ・マネジメント。顧客との良好な関係を構築し維持する。

SFA の特徴

セールス・フォース・オートメーション。営業担当者の行動や商談の進捗状況などの情報を蓄積、管理して営業活動を自動化する。

セールスイネーブルメントの特徴

営業活動全体を改善して最適化する。

 

セールスイネーブルメントツールで実現できることは次の章で確認するので、ここでは CRM と SFA でできることを紹介します。

 

CRMでできること

 

CRM には、顧客の氏名、年齢、性別などの個人情報や購買履歴情報、商品別の顧客情報を管理する機能があります。企業が CRM を導入すると顧客アプローチの業務を効率化できます。

例えば、キャンペーンやアンケートの実施や、セミナーやイベントの案内の送付などの業務負担は CRM の導入によって軽減されるはずです。

 

SFAでできること

 

SFA の案件管理機能を使えば、商談がどの程度進んでいるかわかります。パソコンの画面上に営業担当者名と顧客名、商談内容、進捗状況が表示されるので、順調に進んでいるのか難航しているのかが、本人も上司も同僚も一目でわかります。

営業担当者の物理的な動きを記録できるので、一度訪問したまま放置している見込み客や、重点的にアプローチしている既存客などがわかります。

 

セールスイネーブルメントツールで実現できること

 

複数のシステム開発会社がセールスイネーブルメントツールを販売していますが、搭載されている機能はかなり異なります。

Web サイト営業のサポートに力を入れているツールや、営業チームのコミュニケーションのサポートを強化したツール、コンテンツを充実させているツールなど、得意分野がツールによって異なります。自社にあったツールを選ぶ必要があります。

 

主力ツール7選~主なセールスイネーブルメントツールを比較

 

主なセールスイネーブルツールとして7製品紹介します。それぞれの特徴、機能、価格、使用実績をみていきましょう。

 

Sales Doc

 

株式会社 Innovation & Co. の Sales Doc は次のような機能を持っています。

 

■ Sales Doc の機能(できること)

●トラッキングと分析

●資料の管理

●営業力の向上

閲覧、ページトラッキング

フォルダ管理

自動追客メール

通知アラート

資料のパスワード設定

メールテンプレート作成

資料共有サイトの作成

ダウンロード設定

社内向け資料解説動画

資料閲覧分析

資料バージョン管理

自動アポ打診

動画トラッキング

タグ管理

成果分析

 

「トラッキングと分析」はサイトを使った営業活動をバックアップします。

「資料の管理」と「営業力の向上」は営業担当者の業務負担を大幅に軽減させることでしょう。

 

価格は、すべての機能が使える最も高額なプレミアム・プランで、初期費用10万円、月額9万円となっていて、20人まで使用できます。

 

Sales Doc を導入した人材派遣企業は、以前は、営業資料を見込み客に送ったものの本当にみてもらえているかどうかわからない、という課題を抱えていました。

Sales Doc 導入後は、メール送信した資料が閲覧された日時がわかるので、そのタイミングを見計らって電話営業をすることができるようになり営業効率が高まったとしています。

 

Smartsheet

 

アメリカ発の Smartsheet の機能は次のとおり。

 

■  Smartsheet の機能(できること)

事業計画の管理

スラックやチームス、グーグルチャットとの統合

リソースの管理

ディスカッション・スペースの提供

スケジュールの把握と追跡

アラートと通知

ワークフローの管理

レポートの作成

ダッシュボード

データの可視化

コンテンツ作成

ワークフロー用アプリとの接続

 

コミュニケーション機能が強い印象があります。また、ワークフロー用アプリなどの業務支援システムと接続することができ、作業の自動化が進みます。

 

価格は、20人で使用するビジネス・プランが月額55,360円となっています。

 

Smartsheet を導入したスイスのエンジニアリング企業は、直感的に使えることで採用を決めました。さらに、同社がこれまで使っていたツールと連携できたので作業の透明性が向上したといいます。

 

HIGHSPOT

 

HIGHSPOT の機能は以下のとおりです。

 

■ HIGHSPOT の機能(できること)

●コンテンツの管理

●営業担当者の強化

●顧客をひきつける

AI を使ってタイプミスを修正する

役割、顧客タイプ、営業段階といった観点からターゲットを設定する

見込み客1人ひとりにパーソナライズされた体験を提供する

自動音声、動画再生、光学文字認識の利用

効率的な営業活動を提案する

メール機能や SNS を活用して購買担当者と連携できる

電子メールや SNS との連携

営業活動で使うコンテンツ、アプリ、データを提供する

見込み客向けのプレゼン機能

 

価格は、公開されていません。

 

HIGHSPOT を導入したメーカーは、販売担当者が必要とするコンテンツが入手しやすくなり、2つの課題を解決できるようになりました。

また見込み客へのアプローチも進み、営業担当者は営業プロセスの加速化に成功したといいます。

 

Bigtincan Hub

 

アメリカの BigTinCan Holdings Ltd を紹介します。

 

■  Bigtincan Hub の機能(できること)

無制限最大保存容量

ファイルのアップロード・ダウンロード

ファイルのプレビュー

ユーザー・グループ管理

アクセス権限設定

オフラインアクセス

ファイルのシェア

プレゼンテーション機能

ドキュメント編集・作成

Hub チャット機能

Active Directory 連携

SAML 連携

他クラウドサービス連携

アンケート・クイズ機能

 

 

価格は、すべての機能が使えるエンタープライズ・コースが1ユーザー当たり月3,000円です。

 

JT は加熱たばこの故障に対応する店舗を一括管理するために Bigtincan Hub を導入しました。 Bigtincan Hub によって、複雑化したマニュアルでも店舗の窓口担当者がすぐに使えるようになりました。顧客対応の質向上に一役買った形です。

 

Seismic

 

Seismic の機能は次のとおりです。

 

■  Seismic の機能(できること)

あらゆるデバイスを使ってコンテンツを提供できる

コンテンツの管理、配信の自動化

コミュニケーション・ツール

セールスアナリティクス

資料作成、資料共有

顧客のセールス資料の閲覧データの収集と解析

 

価格は、公開されていません。

 

Senses

 

株式会社マツリカの Senses の機能は次のとおりです。

 

■  Senses の機能(できること)

AI による案件のリスク分析と類似案件のアドバイス

案件ボードを活用した営業組織のリモートワーク支援

OCR 機能を使った名刺や議事録のスキャン、自動文字起こし

企業データベース

メール一斉送信

名刺管理

ダッシュボード

見積書管理

権限設定

コミュニケーション・ツール

 

価格は、最も人気があるグロース・コースが10人利用で月額10万円となっています。

 

あるエンジニアリング会社は、Senses に決めた理由として、入力のしやすさや操作性を挙げています。特に案件ボードは高く評価していて、これを使うことで日報を廃止できました。

 

Handbook

 

アステリア株式会社の Handbook を紹介します。

 

■ Handbook の機能(できること)

●営業訪問時に説明できる手段の提供

・シンプルなインターフェース

・多彩なファイル形式に対応している

・  Web 技術を駆使したリッチなコンテンツ

●コンテンツの一括配信、更新、削除

・必要な人に必要な情報を提供できる

・変更したときにプッシュ通知で知らせる

・コンテンツをダウンロードできるのでネット環境に依存しない

●営業担当者の管理

・ハイパフォーマーがどの資料をよく閲覧しているかがわかる

・営業パフォーマンスの平準化に必要なデータの収集と解析

・営業教育動画の配信

 

価格は、中間クラスのプレミアムプラス・コースで、50人利用で月額12万円からとなっています。

 

タイヤメーカーは、取扱店の営業活動をサポートするために Handbook を導入しました。これにより製品情報や営業ノウハウを積極的かつ迅速に取扱店に伝えられるようになったといいます。

 

セールスイネーブルメントツールで解決できる課題の具体例

 

営業部門の次のような課題をセールスイネーブルメントツールがどのように解決するのか紹介します。

 

●課題A:人材不足、属人化

●課題B:チーム全体の営業力が低い

●課題C:営業部門のデジタル化が進まない

 

 

課題A:属人化、人材不足

 

優れた営業担当者がいても、その能力やスキルが属人化していては営業チーム全体を底上げすることはできません。

Handbook は、営業担当者がよく閲覧する資料のデータを取ることができます。ハイパフォーマーが頻繁に使う資料がわかれば、それを他の営業担当者に伝えることで全体の底上げが期待できます。

さらにセールスイネーブルメントツールを使って営業業務を効率化できれば、人材不足を解消できます。 Sales Docなら、資料管理の作業時間を短縮できるので営業担当者は事務作業を減らし、その分の時間を本業に費やすことができます。

 

課題B:チーム全体の営業力が低い

 

営業力が低い場合まずは営業活動量を増やす必要があります。

Sales Doc 、 HIGHSPOT 、 Senses などは顧客に自動で営業メールやマーケティング・メールを送信したり、 SNS を使って不特定多数の人たちに情報を拡散したりすることができます。これは確実に営業活動量を増やします。

 

Seismic には、顧客に送信したセールス資料が顧客に読まれたかどうかがわかる機能があります。顧客がセールス資料を読み終えたタイミングで営業担当者が電話をかければ商談をスムーズに進めることができます。

 

課題C:営業部門のデジタル化が進まない

 

セールスイネーブルメントツールの導入は営業部門のデジタル化になります。

デジタル化することで営業ノウハウや業績がデータ化され、分析しやすくなります。営業ノウハウと業績を分析できれば、すべての営業担当者がそれを活用して営業をすることができます。

デジタル化が進んでなく、なおかつ業績が低迷している営業チームにこそ、セールスイネーブルメントツールをおすすめします。

 

CRM ・ SFA だけではなく新たにセールスイネーブルメントツールを導入すべき理由

 

すでに CRM ・ SFA を導入している営業チームは「わざわざセールスイネーブルメントツールを導入する必要はない」と感じるかもしれません。

しかし次の2つの理由で、セールスイネーブルメントツールも導入したほうがよいといえます。

 

●理由1: CRM ・ SFA だけでは全社的な取り組みができない

●理由2:部門ごとでバラバラだった動きを統一できる

 

CRM ・ SFA だけでは全社的な取り組みができない

 

CRM ・ SFA は部門ごとに導入、活用されることが多いシステムです。

セールスイネーブルメントツールは、すべての営業担当者がデータ管理も分析結果もマーケティング・ツールも使えるようになります。しかもコミュニケーション・ツールによって、すべての営業担当者の営業ノウハウや営業活動が事実上社内で公開されるので助言やサポートがしやすくなります。

 

部門ごとでバラバラだった動きを統一できる

 

すべての営業担当者がセールスイネーブルメントツールを使うようになると、次第に「共通言語」のような存在になっていきます。その結果、部門ごと、営業担当者ごとにバラバラだった動きに統一感が生れてきます。

 

例えば、案件ボードという機能を使えば、全営業担当者が自分の案件をこれに入力することになり、報告の形式が一本化されます。

また営業資料やマニュアルを更新しても、すぐに新しい内容を全営業担当者に伝えることができるので情報格差が生まれにくくなります。

 

セールスイネーブルメントツールは見込み顧客の掘り起こしから、営業アプローチ、契約締結、さらにアフターフォローまですべてを網羅するので、それらをまとめて管理することもできます。

 

まとめ~売れる営業を仕組み化できる

 

セールスイネーブルメントツールを導入すると、売れる営業を仕組化することができます。

インターネットと IT とビッグデータの普及により、現代の営業は根性論が通用しづらくなっています。膨大な営業データを AI で分析し、さまざまなマーケティング・キャンペーンを SNS やアプリなどのネット・ツールやスマホ・ツールで発信していかなければなりません。

これが営業の「仕組み化」であり、セールスイネーブルメントツールはこれを強化します。

営業活動の改善に向けてどのようなツールを選べばよいのか知りたい方は、ぜひ下記のサイトを一読ください。

参照:https://www.magicmoment.jp/blog/sales-enablement-5-stages/

 

 

参考にしたサイト

https://it-trend.jp/crm/article/what-crm

https://www.salesforce.com/jp/hub/sales/sfa/

https://promote.sales-doc.com/usecase/manebi

https://jp.smartsheet.com/

https://jp.smartsheet.com/about

https://jp.smartsheet.com/integrations

https://jp.smartsheet.com/pricing

https://jp.smartsheet.com/customers/trafag#q=NOT%20%E2%80%9CTrafag%E2%80%9D&numberOfResults=4

https://www.highspot.com/ja/%E8%A3%BD%E5%93%81/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%84%E7%AE%A1%E7%90%86/

https://www.highspot.com/ja/%E8%A3%BD%E5%93%81/%E5%96%B6%E6%A5%AD%E6%8B%85%E5%BD%93%E8%80%85%E3%82%92%E5%B0%8E%E3%81%8F/

https://www.highspot.com/ja/%E8%A3%BD%E5%93%81/%E9%A1%A7%E5%AE%A2%E3%81%A8%E3%81%AE%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88/

https://www.highspot.com/ja/%E9%80%A3%E7%B5%A1%E5%85%88/

https://www.highspot.com/ja/

http://www.bigtincan.jp/function

http://www.bigtincan.jp/cases/jt

https://www.bigtincan.jp/company#:~:text=Bigtincan%20Hub%EF%BC%88%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%B3,%E5%8C%96%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%89%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%93%E3%82%B9%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

https://seismic.com/

https://seismic.com/company/

https://www.magicmoment.jp/blog/about-seismic/#Seismic

https://gigazine.biz/2021/08/21/seismic-acquires-lessonly/

https://product-senses.mazrica.com/

https://mazrica.com/aboutus/#company

https://product-senses.mazrica.com/pricing/

https://product-senses.mazrica.com/case/daido-engineering#SFA

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