おばあちゃんに会うために、歩き疲れた地元から逃げ出すために、夏に溶け込むために、高速バスに身を任せて岩手県に向かう。 盛岡駅に着いてすぐ、幼稚園の時の友達と合流した。彼女とは東京で会うことが多かったからか、この街で顔を見るとすこしだけ照れてしまう。飲食店を探しながら、あそこも良いね〜なんてだらだら話していると、あっという間に長い長い商店街を歩き切っていた。2人して東北随一の素晴らしい優柔不断さを持っている。履き古したサンダルに足が擦れて痛い。それでも、前に前に進もうとし
3ヶ月前に漬け始めた梅酒が出来上がった。ここから1年くらい熟成させるとより美味しくなるらしいけど、自家製梅酒への好奇心と3ヶ月待った達成感で2割ほど飲んでしまった。日に日に高まっていたハードルをゆうに超える美味しさ。飲むたびに、甘さちょうどだね!お湯割りいいかも!割合が良かったんだなあ!と、ハイテンションな自画自賛が溢れ出てしまう。 手間暇かけるのが好きだ。梅のへたを取ったり、ぬか床を育てたり、そんな作業がものすごく性に合っている。生活に関してはコツコツできないのに、食
前のアカウントと同じくベロンベロンの時のファイルを上げるよ!
1ヶ月ほど前から左側のワイヤレスイヤホンが見つからない。友達と遊んだ日、おすすめしてもらった曲を聴きながらご機嫌に帰った記憶はある。猫を撫でて、こっそりおやつをあげて、机に荷物を置いて、イヤホンもどこかに置いた。置いたはずなんだけど、見つからない。 小学生の頃は毎週のように教科書をなくして、中学生になると部活の大会の日にユニフォームを忘れた。高校生にもなると忘れ物は減ったけど、模試のマークミスが目立った。そして今、大学生。課題と補講日は当たり前に忘れて、ワイヤレスイヤホン
トーストにバターを塗るのが苦手で、カリカリな面にバターナイフがプスプスと突き刺さってしまう。ゆで卵の殻を剥くのが苦手で、ツルツルに生まれるはずだった白身をボロボロにしてしまう。コーヒーを飲むのは得意だ。美味しくないコーヒーも、美味しそうに飲むことができる。「酸味があって良いね」などと、思ってもないことを堂々と言える。なんか納豆の味するな〜と思った時も、友達に言いたくて言いたくて仕方ないけど、ギリギリ我慢できる。 今朝、トーストとゆで卵とコーヒーのモーニングセットを食べた。
7月はお友達月間だった。久しぶりに会う友達と、頻繁に会っている友達。いろんな人と話したけど、前者はやっぱり緊張する。2年あれば人間は変われるということを知ってるから、どんなに仲が良かった人でも、やっぱり。地元に帰ってきてから、遊びに誘ってもらうことが増えた。休学してることを直接話したのは数人なのに、なぜかすごく広まっている。良かれと思ってなのか面白がってなのかは分からないけど、どんな理由であれちょっとだけ嫌だ。でも、そのおかげで久しぶりに連絡をくれた友達もいるだろうから、広
朝起きて庭にいるメダカに挨拶をした。おはよーなんて声をかけながらご飯をあげると、口をぱくぱくしている様が挨拶を返してくれているように見えてきてうれしい。メダカ達はみんな成長しててえらいなあとニヤニヤしている自分の顔が水面に映っているのを見て、少し嫌な気持ちになった。お前もメダカを見習えと説教してやりたくなる。 日差しが強くなる前に野菜の水やりをしたかったけど、今日は引く程寝坊してしまった。熱中症間近の野菜達に心の中で謝りながらシャワーを浴びせる。暑い時に浴びるシャワーが
東京は怖い。嫌な思い出があるわけでもないし、事件に巻き込まれたことなんかもない。ただ、地方でだらだらと暮らす僕にとってはあまりにも忙しなくて、溢れる情報に時間と心を潰されてしまう。 ガクヅケ木田はこの様を居心地がいいと書いた。岸田繁は、峯田和伸は、柴田隆浩はどうなんだろうか。東京に行くたびに彼らが上京してきた日を想像する。彼らも最初は怖かったのだろうか。いや、夢に塗れてそんなことを考える暇はなかったかもしれない。 3人とも”東京”というタイトルがつく名曲を歌っている。曲