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(何通目かの)京への恋文

拝啓 愛してやまない京都さま。

思いもかけずまさかまさかこのタイミングであなたにまたお会いできるとわかった時、私の心は躍りました。

以前お会いできたのは確か2年前の真夏でしたでしょうか。

照り照りに焼かれるのではないかと思うほどの強い日差し、時折流れる生ぬるい風という夏のあなたを見れたことが懐かしく思われます。

時はすっかり流れ、しかしまだまだ流行り病も大人しくはしてくれていない中ではありますが、会いに行きます。

上洛が決まるや否や、私の行動は大層迅速でした。

3回目のワクチン接種をやや早め、
伸びっぱなしにしていた前髪を美容室にて整えてもらい、
適当なおべべではお会いできないと、花柄のワンピースを購入。

あなたをどこまでも歩いて行けるよう
スニーカーを綺麗に洗い、
しばらく痛めていた足の爪の治療にも努めました。

もちろん、久しぶりのあなたはまた表情をちょっと変えていることでしょうからリサーチにも余念がありません。
ガイドブックなんてとうに読み尽くしたのでは?と自分でも思うのですが、最新版を購入しては熱心にGoogle mapに気になるスポットを保存しています。

そんな私の様子を見て、主人は「本当に好きなんだね」と苦笑いです。
嫉妬でしょうか。いえ、そんなことはないですね。

今回、あなたにお会いできたらどんなことをしましょうか。
もう10ほど通っても見尽くしきれない寺社仏閣を拝ませてもらいたい。
素敵なお庭に癒されたい。

もちろん、そういった思いも強いのですが、
もっとあなたを暮らすように、京都っ子のふりを楽しむように出会えたら。

私はあえて今月の電気代をあなたの元で支払ってみたい。
いつも自宅で受けているオンラインヨガをあなたの元でやりたい。

まだ世が明けるかどうかな時間帯、澄んだ空気の中あなたを歩きたい。
鴨川のほとりでぼーっとテイクアウトしたコーヒーを味わいたい。
何にもしなくてもいい。ただあなたを五感で感じられたら幸いです。

主人はこの旅の途中に「近郊も覗いてみない?」なんて提案してきています。
正直、私はずっとあなたの元に居たいのですが、これは仕方なしですね。
あなたに居られる時間を最大限、満喫させてもらおうと心に誓っています。

ですからどうか雨模様なんてことはおっしゃらずに。
雨のあなたも素敵と存じていますが、今回はピカッと気持ちよく晴れたあなたが見たいのでどうぞよしなに…。

恐らく今回お会いした後は向こう5年、もしかすると10年ほどはお会いできないかもしれません。
一旦、最後の逢瀬の予感を孕みつつ、あなたをとことん満喫できる日々でありますように。

お会いできるのを、心から楽しみにしております。

ということで、もう何度目かわからない京都行きが突如決定し、しっかりと満喫してきました。
次の記事からそんな日々の記録をお伝えできたら!


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