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飛行機嫌いの遠出好き

小さい頃からよく飛行機を利用しています。

大阪に住んでいた頃はお盆と正月、両親の実家がある北海道への帰省時に利用。
小学校1年生になると一人で、2年生になると弟と二人で利用したこともある飛行機。
子どもだけで搭乗するとオリジナルのネームホルダーがもらえたり、CAさんに優しくしていただいたりと、誇らしげな気分になっていたものです。
当時はこのサービスに「Jr.パイロット」なんて素敵なネーミングがついていたことも誇らしげな一因でした。

そんな温かな記憶が呼び起こされる飛行機。
なのになぜでしょう。
大人になるにつれてどんどんと怖い乗り物となってしまいました。

飛行機にまつわる恐ろしい事故のニュースを見聞きして、良くも悪くも知識を身につけてしまったことが原因でしょう。
「飛行機=落ちる可能性がある」ことを知ってしまったのです…。
そんなもんで、ちょっとでも揺れたりするものならばヒィイイイイ!

その怖がりようは、大学時代、友人と京都行きのため搭乗した際、「こっちまで怖くなるようなリアクションやめて…」と怯えられるほど。

今はもう大人ですからそんなに恐怖してもいられないので、ポーカーフェイスで乗っています。

そのためにも色々と対策を施した上で搭乗しています。
まず横揺れは「今、電車に乗っているんだ」と言い聞かせるのでまだ大丈夫。

問題は縦揺れ。フッと高度が下がるのがたまらなく無理です。
で、編み出したのが足裏を床から10cmほど浮かせる作戦。
床との接地面積を少しでも減らすことで縦揺れを感じにくくさせようという魂胆です。(効果のほどは如何に…)

また、揺れに揺れている時はCAさんの落ち着き払った様子を見ることで、「この飛行機は大丈夫」と言い聞かせています。

その他、到着地を舞台とした本を読んで気持ちを前向きにさせたり、お気に入りの音楽(くるり の楽曲がかなり有効)を聴いて落ち着いたり。

私の親しい人に聞いてみると、この「大人になってから飛行機怖くなった現象」は結構あるようです。

大学時代の友人もその一人。
飛行機への恐怖心を抱えながらも搭乗したら、運悪く、離陸直前にガン!っと強い衝撃と共に緊急停止。
なんでもエンジンにトラブルが出たとかでしばらく点検のための待機の後、飛び立ったそう。
とても怖かった…と青ざめながら教えてくれました。

前の職場の先輩もまた飛行機恐怖症。
先輩は揺れによる酔いが心配だそうで、搭乗数日前から前転して三半規管を鍛え、搭乗中は飲食物の摂取がNGなんだとか。

先輩と出張で東京までご一緒した際は、隣の席で顔面蒼白、ベルト着用サインが消えるまで私のジャケットの裾をしっかり握っていました。

しかしこれまた面白いことに、友人も先輩も私も遠出が好きというアンビバレントな人々なのです。

まず友人は大学時代からオーストラリアに短期留学したり、卒業後もニュージーランドでワーキングホリデーしていました。

また、先輩も長期休みを取得して地球の裏側を見に行きました。

二人に比べれば私はまだまだですが、一人で台湾にフラっと行ったり、京都に通い詰めたりしています。

三者三様に遠出する理由はあるかと思いますが、やっぱり遠出したからこその見られない景色・体験を知ってしまったからかと思います。

数時間我慢すれば、また新たな景色が体験が待っている…!
そんな熱い思いに突き動かされるように搭乗しています。(少なくとも私は)

近距離のお出かけも楽しいですが、そろそろ遠くへと出かけたくなってきました。

きっと私はまた飛行機にエイヤ!と乗り込むと思います。
足裏10cm床から浮かせて。

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