古文と日本史
今回の記事は香川県の2014年の古文からになります。
「高橋作左衛門、天学に長ぜしかば~」で始まります。
「高橋作左衛門」とは有名な人なのかと思い調べました。
有名な人の通称でした。
「高橋景保」さんのことなんですね。
時代的には伊能忠敬さんのころです。
シーボルトさんに渡してはいけない日本地図を渡したことで投獄されその後、そこで亡くなったようです。
古文なのに日本史につながるような文章です。
塾などの古文の先生がここまで踏み込んで解説をするようでしたら高校進学後に日本史に興味を持つことになるかもしれません。
普通、そんな授業はしませんが。
さて古文に戻ります。
高橋作左衛門さんは天文学に長けていたので幕府に登用されました。
大出世ということだと思います。
庭にある柿の木になる柿の実を売ることで「小銭」を稼ぐこともありました。
これから出世していくのに微々たる金額のために苦労します。
ある日、若者が庭に入り込んで柿を盗んでいきました。
これを知った作左衛門は夜通し見張ることにしました。
寝不足になりますよね。
そのことを気にしていた妻は作左衛門がいないときに柿の木を切らせてしまいます。
作左衛門はショックだったと思います。
理由を聞くと「あなたは天文学で立身出世する人です。そんな柿の実くらいの小さなことを気にしているようでは出世することはないと思い切らせました」と妻は言うのです。
作左衛門は納得。
その後、最初の方で書いたような活躍をしていくことになります。
最後がちょっと良くないですよね。
さて、この話、受験生へのメッセージが込められていますよね。
「本業」をしっかり頑張れば小さな利益など必要ないといった意味でしょうか。
かみ砕いて言えば「ゲームやスマホばかりしていないで勉強しなさい」って意味ですよね。
すべきことをすべき時に。
入試問題の作成者は多分、このようなメッセージを込めているんだと思います。
中学入試にも高校入試にも大学入試にも面白い話がたくさん出ています。
大学入試でいえば英語の長文などは豆知識の宝庫です。
いろいろなことを知り、さらに新しいことを知るようにしていけば自然に勉強はできるようになっていきます。
直前期は知識の整理が最優先になりますが、それ以外の時期に豆知識を集めるような勉強もしておくとよいと思います。
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