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【男性育休】フルマラソンという「ワンオペ」も無理ゲー
「ワンオペは無理ゲー」
去年、子どもが生まれ、育休を1.1年間取り、妻と交代でワンオペを何度かやった。
率直な感想。
「確かにこりゃ、ムリ。病むかも」
そして、私の趣味のマラソンもある意味、「ワンオペ」かもしれない。
先日、「北九州マラソン2025」を走った。
当日は、体調がイマイチだったので、スタート前は不安を抱えていた。
ても、予想以上に好走できて、過去イチ!といっていいくらい満足感を得られたレースになった。
やりたかったことができた。
過去の自分を超えられた。
【やりたかったこと】
・2年ぶりのフルマラソン。前回は33キロでリタイアしたので、42キロ走り切れるか距離への不安がある。なので、今回はとにかく完走したい
・なので完走できるペースを意識する。目標は5時間以内
・妻と娘が応援に来てくれる25キロ地点まではたどり着く。それまでペースを上げない
・25キロ過ぎてから本気出す
【過去の自分を超えたこと】
・30キロ過ぎても心折れなかった
・33キロでバテたが「いよいよ正念場!」と冷静になれた。粘ろうと決めて、失速しなかった
・35キロから最後のペースアップ予定だったが、ムリと判断。体の状態を把握して、39キロからに変更した
・一度も歩かずに完走できた
好走できた理由を考えてみた。
まずは、風邪で棄権した同僚の存在があったから。
同僚は今回、フルマラソン初挑戦。
なので、3カ月くらい一緒に練習をしてきた。
今回出られなかった彼の分まで、なんとしても完走するぞ!という強い想いがあった。
次に、妻と娘の存在があったから。
25キロ地点で2人が待っていて、応援してくれた。
そこには必ずたどり着く、たどり着いて元気な姿を見せたい!という強い想いがあった。
最後に、同じランニングクラブのIさんの存在があったから。
彼女とは今回初めて出会った。
どうやら、最近そのクラブに入ったらしい。
走っていて、そのクラブのウエアを着ている人の横に並んだので、声をかけてみた。
彼女もフルマラソン初挑戦。
練習では21キロまでしか走ったことがないので、42キロ走りきれるか不安を口にしていた。
でも、自分と同じくらいのペースだったので、一緒に走ろうということになった。
10キロぐらい並走しただろうか。
いろんな話をして、あっという間に妻と娘の待つ25キロ地点に到達。
「25キロまでラクに連れて行ってもらえた」感覚だった。
その後、私はペースアップしたので彼女と離れた。
最後まで一緒に走ろうかという考えが、一瞬頭をよぎった。でも、それを察してくれたのか、彼女は「先に行ってください!」と背中を押してくれた。
私がゴールしてしばらく経って、彼女も無事に帰ってきた。
私は、4時間31分。
Iさんは、4時間43分。
2人とも目標だった「5時間切り」を達成。
お互いをたたえ合って、一緒に写真を撮った。
誰かの存在が力になる。
そんなことを、心から感じられた大会だった。
マラソンや長距離走は「ひとりでやること」とか「自分との戦い」とか言われることが多い気がする。
つまり、ワンオペ。
でも実際は、
「誰かの力を借りて走る」
「誰かの存在を意識して走る」
ということも必要ではないかと思う。
そうでないと、私のような凡人には42キロは走り切ることはできない。
これは、子育てや家事にも当てはまる気がする。
両親、子育て支援センター、産後ケアやシッターさん、保育園、家事代行などなど。
そんな誰からの力を借りて、協力しながらやっていく。
そんな誰かに頼ってもいいと思って、心に余裕を持つ。
マラソンも、子育ても、家事も自分1人ではできない。
自分たちでできることには、限界がある。
だから誰かの力を借りる。
支えてくれる人の存在。
それを忘れないことが大切な気がする。