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ブランディング・デザインはモノをつくるオマケにされがち問題
社外でも本業でも、動画をつくる機会が増えた。もっと上手くつくる人なんて吐いて捨てるほどいるし、反対に最近はツールが発達して素人でも動画がつくれる。それなのに「なんでオマエが動画つくってんの?」と聞かれるので言葉にする。
映像を求める人の「こう思われたい」を汲み取って表現に落とし込むことが本質であり、動画をつくるのは手段に過ぎないと捉えている。カタカナで言うと、ブランディング・デザインってやつだ。予算が許せば委託したい程には、動画そのものを自分で手掛けることに執着はない。
もし編集作業がAIに置き換えられたら失業する?問題について。いや、既にスマホアプリはカット編集くらいやってのける。そうなっても、人やチームの「らしさ」に向き合う部分は、しばらく人間側の仕事として残ると予想している。
ただ、ツールが自動化するほど、依頼側にとってブランディング・デザインに対価を払うという感覚がない問題が表面化してくる。これは動画に限った話ではなく、グラフィックデザインやWebデザインについても、まったく同じ話が言える。
かつては、看板屋さんが看板つくるついでにロゴデザインもやってたような話で、デザインはモノをつくるオマケだった。媒体が紙面からWEBに変わり、モノをつくるコストが下がった今も、みんなの感覚は変わらない。
ブランディング・デザインに対価を払う認識がなく、なまじ自動化されたツールでつくれてしまうので、酷いモノが溢れやすくなった。自称動画クリエイターが組んだテロップを、ちゃんとしたグラフィックデザイナーが見ると、カユくなるくらいダメなことは多い(自戒を込めて)。
ブランディング・デザインの部分が価値だという啓蒙が必要とは思いつつ、モノで釣らないとブランディング・デザインできないので「動画つくりますよ」と言ってるところはある。
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