ヘルシオ2022年度モデルのラインナップを整理する
我が家は「AX-RA20」なる2021年モデルのヘルシオを持っている。どれも「AX-」から始まるので、通称「RA20」と呼んでいる。
記念日ディナーの調理にも活躍するけれど、普段のお料理にも活躍している。ハレにもケにも、ほったらかして料理してくれるのが助かる。
さておき。今現在(2023年1月)の最新機種として「XA30」「RA20」「HA20」「UA30」がある。それぞれ何が違うのか?と聞かれるとけっこう難しい。
私自身、RA20を導入するにあたってWebで調べたものの、出来ることは分かっても違いは読み取りにくかった。左右に商品サイトを開いて、突き合わせて差を探し出す作業になって苦戦した。
結論としては以下の通りだけど、おそらく分かる人にしか分からない。解説を試みるので、ヘルシオ選びのお助けになれば幸い。
ヘルシオかヘルシオ以外か
そもそもの話。各社から様々なオーブンやレンジが出ている中で、あえてヘルシオを選ぶ理由は何か。過熱水蒸気を使った調理をすることに尽きる。それが必要なければ、もっと安いオーブンやレンジは他にもある。…のが私の考え。
過熱水蒸気を使う調理器具の比較対象は、電子レンジではなくレストランやホテルで使うような業務用のスチームコンベクションオーブンになってくる。
レストラン・ホテル・施設で大人数の料理を一気に作ることができるのは、スチコンがあるから成せる業。ほったらかして一気にいろんな料理を作るメリットを、家庭に持ち込んだのがヘルシオ。
スチコンと同じように、ヘルシオでも調理時間や温度を指定することはできるけれど、家庭でも使いやすいように工夫されている。後述する「まかせて調理」や「おいしさ復元」はまさに、おうち使いで役立つ特長。
家庭用のスチームオーブンは他社もあるけれど、スチームと見せかけて電子レンジ加熱を併用しているものも多い。しっとり感を重視するなら、100%スチームのみで加熱しているかもチェックポイントになる。
大は小を兼ねるラインナップ
以下はヘルシオを導入する前提で、どの機種を選べばよいかについて話をする。
単純に仕様の優劣で言えば、XA30 > RA20 > HA20 > UA30 となっている。お金と置き場所に余裕があれば、XA30を選んでおけば後悔しない。
料理好きな人であれば、多彩な調理ができることを重視するだろう。食べ盛りの子供が何人もいれば、容量が大きいことを重視するだろう。
しかし、今現在のラインナップは、いろんな仕様を推移的に包含させながら並べたような、大は小を兼ねるラインナップになっている。
このため、「どんな人だからどの機種がピッタリ」という説明がしにくい。…と私は思う。ユーザー層の分布が分かれば、狙って尖らせた商品を出した方が心を掴めるんじゃないかと素人目には思う。全方位で攻めねばならない、大手メーカーの苦労もあるのだろう。知らんけど。
大きいことは良いことか?
XA30、RA20、HA20は30Lモデル、UA30は22Lモデルとなっている。ややこしいポイントとして、上位から3機種は総庫内容量に差がない。でも、寸法でみれば上位機種であるXA30の方がRA20よりも3cmほど高い。
我が家のキッチンにある戸棚では、XAを置くと蒸気が逃げる空間がなくなるのでRAを選んだ。場所をとることを代償に何のメリットがあるのか。
結論、XA30の方がヒーターの火力が強い。そのおかげで、まかせて調理の各調理法で5分ほど早く仕上がる。また、上段でまかせて調理をしながら、下段で総菜をあたためたり、野菜を蒸したりすることもできるのもXA30の特長。総庫内容量は同じでも、調理できる最大量には差がある。
容量に関して、個人的な見解では「大きいことは良いこと」だと考えている。もともと小さな18Lモデルを持っていたけれど、フライパンの方が手軽に感じて、過熱水蒸気を使った調理をしなくなった経験がある。
フライパンにつきっきりで調理する+フライパンだけを洗う
ヘルシオにまかせて調理する+角皿だけでなく庫内もお手入れする
1品だけのケースだと、お手入れする手間がメンドイと感じられて、前者フライパンが勝ると感じた。
主菜と副菜の両方を一気に調理したり、続けて調理したりするようになって、ようやく労力対効果で後者ヘルシオに軍配があがるのが私の実感。
調理機能で比較する
仕様の比較を再掲する。おそらく、まだピンとこないだろう。
上位の機種にできることと、それによって得られるメリットが理解できて初めて、比較表を見て納得できる。
以下、XA30 > RA20 > HA20 > UA30 であることを前提に、隣り合う2対について差分を説明する。RA20に出来ることは、上位モデルにあたるXA30に出来ることを暗黙の了解として書く。
まかせて調理の仕様比較
「まかせて調理」は、調理法を選べばセンシングに委ねて調理時間や温度を制御しながら調理してくれる機能。調理法としては「網焼き・揚げる」「焼く」「炒める」「蒸す」の4種類がある。
上述の通り、XA30の調理時間はRA20よりも5分程度短いという差があるけれど、比較表を見ると機能の有無には差が見られない。
RA20以上の機種と比べて、HA20には「※冷凍有無の選択必要」の注釈がある。そもそもRA20以上の機種で「冷凍の肉と冷蔵の肉を一緒に載せても、両方がちょうどよく仕上がる」ことを知って活用しないと恩恵が薄い。
HA20でも冷凍の肉が調理できない訳ではなく、画面から選択してやればちょうど良く仕上がる。ハードウェアとして冷凍食材を検知できるセンサー能力に差がある。
HA20とUA30の大きな違いは容量だけど、仕様面でもUA30は「まかせて調理」ではなく「おくだけグリル」になっている。「まかせて調理」のうち「網焼き・揚げる」だけに特化した廉価版のようなものだと捉えている。
蒸し器オールインワンの恩恵
ハードウェアとして見れば、HA20には蒸す機能があるけれど、UA30には無い。
ヘルシオなしに蒸し物をするには、専用の蒸し器が必要となるところ、HA20を選んでいればオールインワンで入っている。別々の調理器具を揃えるよりも、機能あたりで割ればコンパクトになったという見方もある。
いわゆる蒸し料理だけではなく、日常よく食べるゆで卵や、特別な日のローストビーフなど、100℃に満たない調理についても蒸し機能を使っているので、料理の幅が変わってくる。
レシピサービスで検索して、お目当ての機種で作りたい料理が見つかるかで選んでもよいかもしれない。
「おいしさ復元」は、すでに調理された後で冷めてしまった料理を、種類に応じた過熱水蒸気によって出来たて状態に戻す機能。
HA20は「揚げ物」「蒸し物」「パン」と3種類あるけれど、UA30には「蒸し物」が無い。総菜の肉まんをふっくらあたためたい人はHA20を選ぶべし。
世代による違い
機種名に付いている20や30は総庫内容量ではなく世代を指しているのも、ヘルシオ選びをややこしくするポイント。
2021年度モデルがXA20、2022年度モデルがXA30と、年を経るごとに末尾の数字が上がる。2022年度にモデルチェンジされていないのでHA20のままであり、数字が小さくてもUA30より劣るという訳ではない。
XAを選ぶとして、型落ちのXA20と新しいXA30のどちらを買うか?という判断になると、新機能として何が搭載されたかをチェックすることになる。
このあたりは比較サイトも多い。デザインがオシャレになった他は、調理というよりは食材の復元まわりの強化に思えた。例えば、「おいしさ復元」に焼き物が追加されたとか。冷凍食材の解凍やら。
詳しくは公式で
我が家が導入時に調べたことを書き残した。より詳しくは公式動画で説明されていたので、参照されたし。