【映画感想文】What's eating Gilbert Grape ギルバート・グレイプ
こんにちは。
大好きな映画館で名作再上映みたいなのをやっていて、「ギルバート・グレイプ」を見てきました。
なぜみることにしたのか。
タイタニック前のレオ様の可愛い時代をスクリーンで見たかったからや!!!
はい邪な理由です。主演は若かりし日のジョニーデップです。
1993年の映画なので、28年前!!!
レオ様19歳!若い!
ジョニーデップも若かった!
そんなことはおいておいて。
ギルバートグレイプというのはジョニーデップ演じる主人公のフルネームです。英語の題名をそのまま訳すと「ギルバートグレイプを食べているものは何か?」。
イコール、ギルバートグレイプを悩ませていることは? みたいなニュアンスなのかなと思います。(きっと。たぶん。)
もうすぐ18歳になる知的障害を抱えた弟と、父親を亡くしてからずっと食べ続けてまともに動けなくなるほどに太ってしまった母親、そして生意気な妹と、母親がわりの長女。
そんな四人で片田舎の家に縛られ続けるギルバートグレイプ。
彼の物語です。
とりあえず、レオ様の演技がちょっと素晴らしすぎで驚きました。
レオ様ってすごいな。
こんな繊細な演技もできるし今となってはなんか大人のフェロモン前回の超かっこいいおじさんだし、タイタニックの時は超絶美少年だったし。
すごいよレオ様。でもジョニーデップも好きやで。
ここから先、ネタバレありますのでご注意ください!
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家族のため、どこにもいけないギルバート。
寂れた町の食料品店で働いて母親の食費を稼ぎ、得意先の夫人と不倫関係。
どっぷり田舎の閉鎖的な空間に浸かり、死んだように生きるギルバート。
それでも弟のアーニーは大切で可愛い。彼が騒動を起こすたびに周囲に誤り、彼がいじめられれば「俺が助けるからいつでもよべ」というギルバート。
そんな彼の前に、祖母と放浪生活をしているベッキーという少女が現れます。
自由で奔放な彼女にギルバートは心を奪われ、少しずつ彼の中で何かが動き始めます。
それでも彼を取り巻く環境は変わらない。
アーニーは相変わらず問題を起こすし、母親は周囲の笑い者。
太った母親の姿をこっそり見にくる近所の悪ガキたち。
アーニーの18歳の誕生日の先日、アーニーは暴れ回って姉にぶつかり彼のために作っていたバースデイケーキがメチャクチャになってしまいます。
ギルバートはやむを得ず高いお金を出して都会のスーパーでケーキを調達。
家に帰ってもまだアーニーは自由奔放に振る舞い、ケーキを盗み食いし、風呂に入れと言っても嫌がって入らない。
ついにギルバートはアーニーに暴力をふるってしまう。
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家族って呪いだなって思うんです。
とてもあったかくて大切なもので、でも一方で呪いだなって私はずっと思ってます。
一生離れられないものって呪いだと思う。
例えば戸籍上縁を切ったとしても、何をしても、家族って家族のままなんだと思うんですよ。
自分の心の中でも世間からの見られかたも。全てにおいて家族はずっと家族。
だからこそその呪いは簡単には解けない。
ギルバートはずっとずっと家族の呪いにかかっている。
彼らの父親は、自殺をしています。そこから母親はおかしくなりました。
そんな状況の中、自分だったらその街を出ていけるだろうか。
周りになんと言われても、他の兄弟にどう思われても全てを捨てて街を出ていけるだろうか。
街を出て誰かと出会ってなんの罪悪感も持たずに生きていけるだろうか。
彼はそれを自分で何一つ選び取ってはいない。
生まれた家庭が、育った家庭がただそうだっただけ。
それだけで多くの業を背負わないといけなかった。
ベッキーが途中で「でもいいの。私の人生だから。」と言っていたのが強すぎた。
彼女の父と母も幼い頃に離婚して苦労したとのこと。
私は心から思えているだろうか。
親のことに関して「でもいいの。私の人生だから。」と。
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アーニーの誕生日の夜、いつもはソファーで寝る母親が、いつもとは違った様相で必死になって階段を登り、ベットで横になります。
その姿に兄弟一同感動するのですが、、
アーニーが母親に会いにベッドルームに入ったところ、母親は息を引き取っていました。
2階のベッドルームで亡くなった彼女を運び出すのは並大抵のことではなく、多くの人手が必要になります。
最悪クレーンがいるかも、となった時に次女が「見物人が来て笑い物になる」と言います。
それを聞いて、ギルバートは絶対にそんなことはさせないと決意します。
全員で家具を持ち出し、ギルバートは思い出の詰まった家に火を放ちました。
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物語は、1年後にまた訪れたベッキーと再開し、ギルバートとアーニーがその車に乗り込んだところで幕引きとなります。
母親が都合よく亡くなった感じがしますが、彼を解放する方法はこれしかないので、これしかなかっただろうと私は思います。
映画なのでそれがたまたまアーニーの18歳の誕生日になったわけですけど、実話だったらこれが10年後なのか20年後なのかわからない。
そこか家族の呪いの地獄だと思います。
私も父親がとんでもないことをしでかしてたことが発覚したあげく、病気なことがわかった時に、愛してるとか関係なく「もう早くこの人が死んでくれないとこの地獄は終わらない」と思いました。
もちろん自分が殺そう、死んでくれなどとは微塵も思いませんでしたが、亡くなってしまった時に、正直ホッとしたんです。
悲しいけど悲しくないというか。
悲しいんですよ。それは間違いない。
でも、やっと終わったと思いました。
それを、思い出した。
悲しいけれど、実際にそうゆうことはある。
誰かの存在が誰かを苦しめていて、でも苦しめられている人はその人がいなくなることを望むことはできなくて。だって家族だから。
だけど、いなくなった時に解放されたことを感じる。
解放されすぎてどうしたらいいかわからなくなることもあるけれど、ギルバートにはベッキーがいるからきっと大丈夫。
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ということで、2時間くらいの映画でした。
90年代の映画だな〜って感じで、なんだろうななんか映像とかテンポとか音楽とかがすごく良いです。
あと本当にレオ様。天使。
お母さんがアーニーのことを「私の太陽」って呼ぶんですけど、まじサンシャイン。可愛すぎる。
レオ様みるだけでも価値あり。あとジョニーデップもとんでもなくイケメン。
それではまた!
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