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#0081 釧路市米町の歴史と魅力 - 石川啄木とのつながり
歴史が浅いと言われる北海道の中でも、比較的開拓の歴史が古い釧路市には、釧路発祥の地と呼ばれる町「米町」というエリアがあります。
このエリアは、「元町」とも呼ばれており、この地から人が定住し、漁業などの産業が発達していきました。もともとはこのエリアが釧路の中心で、呉服店や料亭、官公庁なども集積していましたが、釧路駅の移転により、現在の北大通の方へ中心的機能がシフトしていきました。現在はドーナツ化現象が進み、米町エリアも北大通周辺も寂しい状況になってしまいましたが、米町エリアには、今もその歴史と魅力を感じるところがたくさん残っています。また、平地が大半を占める釧路市の中でも根釧台地の上に位置するこのエリアは、綺麗な夕日を眺めたり、阿寒や日高の山々まで臨むことが出来る米町公園がある等、訪れる人々を魅了しています。今日はそんな米町の魅力に触れたいと思います。(1725文字)
○米町の歴史
この地域は、江戸時代末期から明治初めまで、佐野孫右衛門(屋号は米屋)が私財をはたいて釧路の開拓にあたった功績をたたえて名付けられました。「元町」とも呼ばれています。
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旧釧路新聞の記者を務めていた文豪・石川啄木も通った遊郭や料亭が建ち並び、釧路経済の中心地でした。現在でも、レトロな建物が残っており、昔ながらの港町の風情が残っています。米町公園からは、晴れた日には遠くの雌阿寒岳、摩周岳や日高の山々までを見渡すことができます。
また、米町ふるさと館は、100年以上前に建てられた釧路最古の木造住宅で、街の歴史が学べる展示があります。釧路國一之宮厳島神社は、釧路の守り神として親しまれてきた神社で、昭和天皇が釧路市行幸の際に御親拝された歴史を持つ格式ある神社です。絵柄の変わる御朱印も人気があります。
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厳島神社の若い神主さんがリーダーとなって、20代~30代の若者が中心となって活動する「くしろ元町青年団」を結成し、エリア活性化に向けた様々なイベントを企画(フットパス句会、カフェ女子会、ゆるランなど)して盛り上げています。元町青年団によるフットパス活動が、手づくり郷土賞(国土交通大臣表彰)を受賞し、注目を集めています。
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○米町と石川啄木
石川啄木は、明治時代の歌人で、彼の生涯は多くの詩と共に人々の心に残っています。啄木は、釧路新聞社の記者として76日間釧路に滞在しました。その間に110編程度の記事を書きました。
啄木が最も頻繁に訪れた料亭は「しゃも寅」で、12回訪れていました。次に多かったのは「喜望楼」で、8回訪れていました。啄木が「しゃも寅」の芸妓・小奴と交情を深めたことでも知られています。私が小さい頃は、しゃも寅の井戸が残っており、ペットボトルを持って取水に行ったことがあります。ですが、病原菌が発見されたことをきっかけに取水することができなくなっています。
石川啄木が釧路で詠んだ和歌は、釧路市米町の文化的景観に大きな影響を与えました。彼が詠んだ和歌の一つに、「しらしらと氷かがやき千鳥なく釧路の海の冬の月かな」というものがあります。
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釧路と啄木の関係や、滞在中のストーリーは、ずんだもんの動画で楽しく学べますので是非!
○米町いくならココに行け:炉ばたとワインK
炉ばたとワインKは、米町の高台に位置する地元の魚介類を使った炉端焼きとワインが楽しめるレストランです。灯台の近くにあり、窓からは太平洋を望む絶景が見れます。店内はとても落ち着いた雰囲気で、大人のデートや接待にもおすすめです。炉端焼きは、新鮮な地元の魚介類を丁寧に焼き上げ、素材の味を引き出した料理が楽しめます。また、ワインはオーナーが厳選したものを取り揃えており、料理との相性も抜群です。ワイン以外にも釧路の地酒「福司」があったりするので、ペアリングがおすすめです!辛口評価の木下斉さんも絶賛しておりました!釧路市に訪れた際は、ぜひ足を運んでみてください。
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釧路市米町は、地元の歴史と魅力を感じることができる場所です。地元の人も地域の歴史を感じながらの散歩などで訪れてみてはいかがでしょうか。
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