「ひと色展」セピアの願い
ありがとう 気づいてくれて
ありがとう 見つけてくれて
褪せてみえるアタシを
掠れてみえるアタシを
燃えさかる炎のようには
滔々と流れる大河のようには
一瞬ではすべてを伝えきれない
手のひらをささげて
これです
と
取り出せ 見せられたならどんなにいいか
でもね
褪せてしまったわけじゃないの
掠れてしまったわけじゃないの
ひとことでは 言い現せない
ひといろでは 染めきれない
気づいてくれて ありがとう
見つけてくれて ありがとう
アナタを思って綴る文字
・・・・・・・・
足を止め目を止めそして出来得れば刹那心を留めてくれれば
数多ある色を含んで此処に居る花の色にはなれないけれど
取り出せぬ思いの丈を封じ込め温度差なくし綴る文字列
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この記事は、色の魔法使いイシノアサミさんの『ひと色展』に参加させて貰っています。
言い訳色々・・・
アサミさんのこのコラボ企画を目にした時、「なんか書きたい!!」と、朝の台所で悶絶しました。
ただアタシ、与えられたテーマというのが大の苦手で・・・。そのうえ、どうやら、いつも後ろ向きなことばかり、”たら””れば””~ない”なんていうネガティブに取られがちな言葉をよく使ってるなぁ~と、つい最近思い至って・・・。
でも、指をくわえて眺めていても何も始まらないぞ!!と勇気を奮い募集されている32色の子をしげしげと眺め、鮮やかな子やにこやかな子、柔らかな子・・・どの子にもピッタリの素敵な書き手がいらっしゃる気がして諦めかけた時に、この子へのアサミさんの言葉に「この色だ!」と。
セピアと言えば、写真や思い出なんかの昔のモノに対して使われることが多いので、色褪せや古さをイメージする人も多いと思うけど、アサミさんのこの言葉を読むと、そうじゃないんだってほっとできる。
一色だけど一色じゃない。
鮮やかさはないけれど、華やかさはないけれど、温もりが感じられらるところからの手紙や絵にお話が繋がっていくのが、何とも言えずじ~んとしてしまう。
アサミさんの言葉をどうにかアタシなりに作品に出来ないか?という所が入り口です。そうなってるのかな?そうなれてたらいいな・・・。
31文字だけっていうのも考えたんですが、伝わらないよな・・・。
なので、展示されている絵を鑑賞しながら進んでくる方を思いながら書いてみました。
鮮やかで明るくて可愛い子(全色可愛いんですけどね!)には、足の止まる時間も長いだろうけど・・・なんて。この子の前で止まってくれてありがとう…と。
真っ直ぐな視線と柔らかに緩んだ口元がなんかすごくホッとするんです、この子。「大丈夫だからさ」って言ってくれてる気がして・・・。
コラボしてみたかった・・・と言って下さったアサミさんのコメントに背中を押して貰えました。嬉しかったです!!アサミさん、ほんとっ!ありがとう!!楽しかったです!!
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