春の小嵐
とととととっ♪とたとたとたっ♪と軽快なリズムが響く束の間の春
「おあよう」も「おあしゅみあしゃい」も「あいがと」も鸚鵡返しと知っていて尚
疑いを知らぬ命は広大な砂地のごとくすべて吸いゆく
満開の桜並木を潜り来て小嵐抜ける二泊三日で
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ママは、3年ぶりに友人とライブ参戦し、ゆっくりお茶もできたらしい。良かった良かった。
なんなら、お茶なんて言わずに焼肉とかお寿司とか食べに行けばいいのに。先に軍資金を渡しとけば良かった!と思うも後の祭り。グッズは先に手に入れてからライブに行くんだってね、今。そんなん知らんがな…。
ま、楽しかったらしいから、良しとしよう。笑
………
泣いても笑っても「どした?」と誰かに声を掛けられる日々は、彼女にとってはどうだったのかと、ふと考える。
おいたをすれば当然叱られるけど、それさえ見透かしているかのような笑顔。ナメラレトル…
彼女なりの生き延びる術を既に持つ。笑うことで生き延びられるのなら今はまだそれで良し。今後もどうか黙ることや堪えることを生き延びる術にしなくて済みますように。
パパがいるからか…一言も自分からは、ママと発さない彼女を見ていると、幼いながらの覚悟か配慮かと考えてしまう。肌で感じる何かがあるはず。
帰宅間際に「ママにただいま言おうねぇ」というと「ママ ただいま いうー」と鸚鵡返し。
寝ぼけ眼で連れられて帰った彼女に、こちらの記憶はいつまで残るのか。…考えるのはよそう。笑
何十年ぶりかにご飯と睡眠に追い立てられるようなタイムスケジュールで過ごした3日。
なんだかずっと立ってたような…
今の間に…今の間に…と家事を前倒しで片付ける懐かしさ。後でまとめて…が存在しなかった時代。今はもう無理。
甲高い笑い声が消えた空間は、時の流れが急に緩やかになった。
あっ…
例のニワトリ親子は気に入ってくれたようで、"ぴよこさん"と呼ばれご機嫌斜めの時の相棒に大活躍してくれました。何度もひっくり返されたせいで、既にモワモワになってましたが。笑
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