
サルベージ 曼珠沙華
紅く冴え天射る蕊を絡め立つ彼岸の花の此岸の孤独
連綿と続く記憶を辿りつつライン切れたる畦の愛しき
すず風に誘はれ開く灼熱の季節の名残りはうちに抱きて
燃ゆ色を徒なるものと人は言ひ此方彼方に棲家なき華
凛と咲き凛と散りゆく定めなら共に立ちたし揺らぐことなく
緩慢な日々を送りし現し身に身を染め季節知らしめる華 06.09.24
あへぬなら あはぬままでと このあきも ほろほろちれる 曼珠沙のはな 07.09.27
おひかけて おひつづけても おひつけぬ あきのひかげに 曼珠沙のはな 07.09.27