このまま夏は終わるのか

今朝、草むらから♪ルリルリリリリリ~と、trillで虫の音が聞こえてきた。
あれ?もう秋っぽい虫が鳴いてる。え?蝉は?
ここで漸く、ここ数日蝉の合唱をまともに聞いていないことに気付いた。朝早くから、毎日毎日あんなに騒がしかったのに…。
日常に溶け込み過ぎると「あるけどない」状態になってしまう。こんなに実感したのは久しぶり。
「当たり前」として消えていく怖さ。

日中は、まだまだ30度超えで、何処が秋じゃ!って叫びたくなるけど、朝方ほんの少し涼しい風が吹く時がある。
秋の風って、足元からやってくるような気がする。すーーっとそれこそ音もなく、静かに控えめに2.3度低い空気が動く。

思い立って、少し薄汚れたタオルのくすみを落とした。
白さを取り戻して揺れるタオルを見ながら、この数か月のことを思う。
こんな風にくすみが綺麗に落とせればどんなに気持ちよかろう…と。

天高くとはよく言ったもので、秋は高い高い空の上と地上すれすれから、徐々に浸透してくる。
ただ、近頃の秋は物凄く駿足だ。季節に置いて行かれるのは、いつも人間。それはきっと自然と足並みを揃えていないせい。

洗剤を駆使して白さ取り戻す 揺れるタオルに負けを認める

流さるる雲追ひゆけば行く先を定むることも迷ひもあらず

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