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台所短歌

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2020年8月の記事一覧

ぐるぐるん皮身丸ごと裏返し腑(わた)乾かさん烏賊蛸のごと

苧環
4年前
6

ひたひたと垂るる雫の薄ければ穴は穿てず石にも成れず

苧環
4年前
6

雨風や寒暑凌げる地にありて明け暮れ我の風穴(ふうけつ)は鳴き

苧環
4年前
6

好く好かぬのみで括らる世に生きてひとり空行く秋を仰ぎ見

苧環
4年前
8

出来得らば君に賭けたし今生の我に残れる火力をなべて

苧環
4年前
6

良き良きと頭撫でらる幼児で果てまで生くる強さ持たざり

苧環
4年前
7

プルタブの音の儚さ友として更けゆく夜にも月は変はらず

身のうちに凝るなにかが目覚めるや三十年(みととせ)経てのちさき温もり

苧環
4年前
7

このまま夏は終わるのか

今朝、草むらから♪ルリルリリリリリ~と、trillで虫の音が聞こえてきた。 あれ?もう秋っぽい…

苧環
4年前
9

誰彼と分かたぬ笑みを曇らする因待ちたるは大きなる人



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赤児というのは、微笑みかける人には無意識に微笑み返すものだと思う。いつそれをしなくなるのか、なぜしなくなるのか、なぜ出来なくなるのか…

苧環
4年前
8

違和感を抱きふと止む足ありてこその踏み出す足に価値あり

苧環
4年前
8

耳触り良き音にのみ狂ひ舞ふ世を見る心地す友と呼ばれて

苧環
4年前
6

響く音(ね)の置きどころをば如何にせむじくじくと見る我が掌(たなごころ)

苧環
4年前
6

君が声もう聞き飽きたと言含め強制終了夏を飲み干す