#907 チームに必要なのは「それは意味がある」と「私たちならできる」
おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
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「それは意味がある」と「私たちならできる」の両方が大事
今日は、私が最近、思うことを放送にさせて共有させていただこうと思います。
おなじみの小田木所感放送です。
名前をつけるとしたら、チームや私たちに必要なのは、「それは意味がある」ということと、「私たちならできる」これのどっちか片方じゃなくて、やっぱり両方だよなと思うことが多々ありましたので、こんなテーマを切り取って放送にさせていただこうと思います。
私たちや私たちのチームに必要なのは、「それは意味がある」プラス、「私たちならできる」この両方だよという観点ですね。
チームを動かす動力、意味づけと動機づけ
これは、そもそも何を言ってるかというところなんですけど、「それは意味がある」は、いわゆる意味づけとか動機づけと言われるところですよね。
最近、組織や会社レベルだけじゃなくて、チームにもミッションやビジョンやパーパスが必要だ、こんな機運が盛り上がっていますけれども、機運が盛り上がっているからというよりも、私も実際にチームを動かしたり、仲間と何かをやる時に、それは何の意味があるのか?なぜ私たちがやるのか?やって何を実現させたいのか?ここの部分って本当にチームを動かす動力だなと思いますので、これはたぶん皆さんも説明せずとも、なんでやるのか分からないとか、意味が感じられないというものには、やる気が全然湧いてこないですし、一方で、「これはやる必要がある」「意味がある」と、ちゃんと動機が形成されたものには、「やったるで」という気持ちが湧いてくるし、困難に際しても頑張れる。
こういうことって、たぶん手ごたえがあると思うんですよね。
やり得る自信や根拠
もう一方の、「私たちならできる」は、言い換えると、自信とか根拠って感じですよね。
「それは意味がある」というのが、意味づけや動機づけだとすると、「私たちならできる」というのは、やり得る自信や根拠。
これも、意味や動機と同じぐらい大事というか、こっちもないとたぶん頑張れないなと、最近、つとにそう思うんですよね。
これは、チームレベルもそうだし、個人でも全く同じだと思うんですよ。
個人として、例えば、こんなキャリアを実現したいとか、こんな目標を達成したい。具体的には、いろんなチャレンジや学びや一歩を踏み出すみたいなことを目標として掲げると思うんですけれども、こういうシーンでもやっぱり大事なのは、「それはやる意味がある、私にとって必要だ、私にとって意味がある」こっちの動機の部分もそうなんですけれども、「そうはいっても、私にできるかな?」こういう気持ちがストッパーになることがあるんですけど、このストッパーを外すのが、「私ならできる」そういう自信や根拠だと思うんですよね。
自信や根拠がないと、「それは確かに意味がある、やりたい、でも私には無理だ」こういう感じで止まっちゃうことがありますので、確かにこの両方が大事だなというところは、たぶん皆さんも超実感というところだと思うんですよ。
事実に基づく根拠があること
今日は、後者の「私ならできる」「私たちならできる」の自信や根拠のほうに着目をしながらさらに話を進めたいと思うんですけど、「私たちならできる」って、「乗せる」とか「鼓舞する」とか、こういう言葉に置き換えられるかもしれないですけど、同じようだけど違うんじゃないかなと私は思うんですよ。
何が違うのかというところなんですけど、乗せるとか鼓舞するというのは、「気持ちの面で盛り上げる」そんなところのニュアンスが強いような気がするんですよね。
じゃあ、違いは何かというか、どうあれば「鼓舞する」とか「乗せる」ということがさらに効くのかというと、事実に基づく根拠があること。
根拠のない自信ではなくて、根拠のある自信をきちんと握れる。
ここがたぶん効くか効かないかの大きな分かれ道だと思うんですよね。
例えば、チームベースで考えてみると、今、私たちが掲げる仕事の目標やゴールって、結構大きくて高いと思いませんか。最終的に何を実現したいのかという、その山頂が結構高いことって多いと思うんですよね。
例えば、大きな方針が、稼ぎ方を変えるぞとか、いわゆるビジネスモデル変革だったり、自社サービス費率を上げようみたいな、これまでの土台を組み替えるみたいなテーマだったり、もしくは、自分たちは顧客にとっての〇〇になろう、有名なセリフだと、「俺は海賊王になる」みたいなのがあると思うんですけど、未知の者に成り代わる、こういった結構大きくて高い目標や方針が示されることって、増えていると思うんですよね。
そうするとどうなるかというと、「確かにそれが実現できたらいいよね、言っていることは分かる、分かるけど、うちらにできる?分かるけど、私たちにそれがやり得るんだろうか?目の前はこうだし、状況はこうだし、リソースだって潤沢にあるわけじゃない中で、本当にそれができるのかしら?」こういう状態に結構陥りがちだと思うんですよね。
これが、最初の話に戻ると、意味があるのは分かる。でも、できるとは思えない。意味づけや動機づけはされているけれども、自信や根拠はない。片方が欠けちゃっている状態といえるんじゃないかなと思います。
ということは、もう一つの大事なピースは何によって手に入るかというと、事実に基づく根拠ですので、ここまでやれたこととか、最終ゴールじゃなくて、途中経過時点まで起こせた変化とか、もしくは、途中まで歩みを進める中で培った経験。そこまで事実としてできたことをきちんと根拠に据えて、「私たちならできる」というのをお互いに確認しあえる。
そういう状況を自分自身やチームに仕掛けることって、すごく大事だなと思うんです。
ギャップばかりに目を向けても、私たちは頑張れない
どういうことが起こりやすくて、それをどう変えればいいかというところなんですけど、例えば、すごく分かりやすくいうと、最終到達点が100という目標だとかゴールがあるとするじゃないですかね。
100に対して、今は20だ。そういう状態って、こと私たちの性格だと、20まで来れたということよりも、あと80だというほうに、つい目を向けがちだと思いませんか。
100という目標があると、現在が20だとすると、20までできたことや、20まで積み重ねられたことや、20まで起こせた変化に目を向けずに、「あと80だ、まだまだ80だ、ギャップが80もあるぞ」こっちにめっちゃ目を向けちゃうと思うんですよね。
これはどういう形で顕在化するのかというと、例えば、私もいろんな方のキャリア1on1をお手伝いをさせていただきますが、「自分はまだまだだ、ゴールまでまだまだ遠い、そこまでできるかどうか分からない」こういう状態に陥って、本来発揮できるパフォーマンスも発揮し得ないみたいな沼にはまっちゃっていたりだとか、もしくは、仕事における上司と部下の1on1なんかも、できたことよりも、できなかったことや不足に、お互いに目を向き合ってしまって、「私はまだまだです」「うん、そうだね、まだまだだね、もっと頑張ろうか」「あれもできてないです」「そうだね、あと、こっちもできてないね」悪気はなく、無意識にギャップにばかり目を向けがちというのって、結構習慣になっちゃってることがあるんじゃないかなと思うんですよね。
そうじゃなくて、もちろん100に対してギャップはあと80があるけれども、20までできたことをちゃんと言語化する。なぜそれがし得たのか、ゼロから考えると、20まできちんと前進させた、変化を起こせたということなので、どんな変化がそこに生まれたのか、私たちの何が効いて、なぜそれが実現し得たのか、ここにちゃんと目を向け合って確認し合わないと、「あと80を登ろう」という気力は、やっぱり誰からも湧いてこないと思うんですよね。
ちゃんと20までできたことに目を向けるというのが、いわゆる事実に基づく根拠で、単なる耳心地のいい言葉で乗せるとか鼓舞するということとは私は全然違うんじゃないかなと思うんです。
とにかく私たちは目的の意味とか動機もめちゃくちゃ大事だけれども、「自分ならそれができる」「うちらならそれがやれる」という事実に基づく根拠、こっちのピースも、もし何かを実現したいとなると、めっちゃ大事じゃないかなと思っている。そんな話でした。
ちなみに、事実に基づく根拠というのは、圧倒的に自分一人だけは気づきにくいことが多いですね。
そもそもそこにちゃんと目を向けて、自覚する、言語化するということに慣れていないという側面から。
なので、そういうことに慣れている人は、自分でサクサクとできると思うんですけれども、慣れないうちは、客観的にフィードバックをもらうとか、もしくは、リーダーが意図してここまでやれたことにちゃんと目を向けて、メンバーとシェアする、言語化して共有するということが、結構大事なんじゃないかなと思います。
もらうフィードバックも、「80、足りないよ」「あと80、頑張れ」というギャップにばかり目を向けたフィードバックだと、むしろなえると思いますので、まず自分たちが20まで何ができたのか、どんな変化を起こせてきたのか、ここをちゃんと立ち止まって目を向けて言語化しよう。
そういったことができる仲間だとか、つながり、もしくは、チームの習慣を作っていけるといいんじゃないかなと思っております。
関連放送紹介
今日のテーマは、実は関連放送がありまして、『#858 「つい不足に目を向けてしまう文化」に、気づかず自分も染まっちゃう』こちらもよかったら聴いてみてください。
チャプターにリンクを貼っておきます。
それでは、今日も一日良い日にしましょう。
小田木朝子プロフィール
「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜
び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール“スクラ”から出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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