#947 相手の心を打つ資料作成のポイント(いろいろ応用できる3つの観点)
おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームワーキングで仕事をもっとおもしろく、キャリアもっと持続可能に、オンラインスクールスクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。
今週も木曜日がやってまいりまして、毎週木曜日は恒例の、一緒にこのチャンネルを運営するなつさんの質問コーナーをお届けします。
今週のなつさんの質問はこちらです。
相手の心を打つ資料作成のポイントは?
【今週は、相手の心を打つ資料作成のポイントについてです。
最近、ありがたいことに、企業のお客様から、今年度、そして次年度を視野に入れたご提案の機会をいただいています。
お客様ごとに企画をし、窓口の担当者の方はもちろん、その先にいらっしゃる社内関係者の方にも、いいねと感じていただけるプレゼンを試行錯誤しています。
前職でも、上司や経営層に承認をもらうこともあったため、前提が異なる人が資料を見て良いと感じていただけるにはどうしたらいいか、日々頭を悩ませていました。
今日の放送は、資料を使った提案で相手にイエスと言ってもらうための、小田木さんとしてのコツやこだわりがありましたら、ぜひ教えてください。】
ということで、なつさん、今日もありがとうございます。
今日のテーマは、相手の心を打つ資料作成のポイントということでいただきました。
確かに、仕事において資料を作って物事を前に進めたり、相手を動かしたりという機会は結構多いですという方もいるんじゃないでしょうか。
そこをたぶん想定しての、なつさんの質問設計なんだなと思いました。
提案を受け取る側で想像してみると
ちなみに、この質問の着眼点自体は、自分が資料を作成側に立ち、相手の同意を得るとか、仕事そのものを前に進めるというシチュエーションですけど、じゃあその中で、相手の心を打つ資料作成のポイントというところで切り取ると、逆に提案を受け取る側で想像してみると、イメージしやすいかもしれないですよね。
例えば、「ああ、良い提案を受けたな」という手ごたえを感じる時はどんな時かなと考えると、私は一言で言うと、自分たちにぴったりだと感じた時なんじゃないかなと思うんですよね。
例えば、自分たちが持っているニーズや課題にすごくフィットしていると感じたとか、今の状況に合っているとか、自分たちにとって実現可能性が高い、それが予算面だったり、リソースの面だったり、社内調整の面だったり、いろいろあると思うんですけど、自分たちにとって実現可能性が高いなと感じられて、さらにこれをやった結果に期待ができる。これも欠かせませんよね。
対象となる課題があったとしたら、これをやることで課題が前進する期待が持てるとか、良い状況が生まれる。期待が持てる。もしくは、自分が実現したいと思っていることに効く期待が持てる。
そういう意味で、自分たちにぴったりだと感じた時に「ああ、良い提案を受けたな」という所感を誰しもが持つんじゃないかなと思います。
ということは、提案する側、資料を作る側に立場に戻すと、なつさんのお題は「相手の心を打つ資料作成のポイント」ということですけど、ポイントは何か、一言で言うと、相手に合っている。
これに尽きるということですよね。
相手に合ってないイメージというのは、想像しやすいじゃないですか。
「それがうちとどうつながるのかな?」とか、「言っていることは分かるんだけど・・・」とか、もっとストレートに言うと、「私たちのことを分かっていますか?」これだと、どんなに資料がきれいにできていても、どんなにプレゼンテーションが上手だったとしても、資料の目的や機能は果たせないわけで、相手に合っている、言っていることが相手とちゃんと接続している、これが本当に最大のポイントになるなと思います。
こうやって考えると、提案みたいなシーンだけじゃなくて、あらゆるコミュニケーションがそうですよね。
上司に何か共有して力を借りるとか、チームのメンバーを巻き込むとか、他部署と協力して何かを進める。
仕事だけじゃなくて、たぶんプライベートも当てはまりそうですよね。
家族の同意を得て、ほしいものを買うとか、行きたいところへ行く、何かチャレンジをする。
提案して、相手を動かそう、力を借りよう、巻き込もうと思うと、提案内容が相手に合っている。
これが不可欠で、それがそのまま資料作成のポイントとも言えるんじゃないかなと思っています(私は)。
なので、小田木さんのコツやこだわりはありますかと、なつさんが聞いてくれていますけれども、ここからは小田木所感です。
ミーティングも、伝えて相手を動かすための場なので、資料を作る、ミーティングの準備をする、ここでは、相手のことをめちゃくちゃ考える。その準備時間や作成時間を取る。これを大事にしていますね。
相手の知識・関心・感情を考える
相手のことをめちゃくちゃ考えるというのは、具体的に何を考えることなのかというと、まず前提としては、起点になる目的と、資料によって達成したい状態があるじゃないですか。
目的や達成状態はいつもの通りちゃんと言語化します。
その上で、相手のことをめちゃくちゃ考えるというのは具体的に何をかというと、私は三つの着眼点があらゆることに応用できるんじゃないかなと思っているんですけど、知識・関心・感情。
相手の知識・関心・感情。
関わる人の知識・関心・感情。
これをいったん言語化した上で、じゃあ、どういう資料にしようかな?その資料の中では、何がきちんと伝わっている必要があるかな?こんなふうに組み立てていくイメージですかね。
知識・関心・感情、これが相手のことをよく考えて整理するのに、私はめっちゃ応用がきいて使えるなと思っています。
まず知識ですが、これは相手が何を知っていて、何を知らないか。
相手がそもそも知らないことを一方的にまくし立てても、「そもそも何ですか?」みたいなところでかみ合わないわけなので、相手が何を知っていて、何を知らないかを整理する。
これが知識の観点ですよね。
関心はそのまんま。
相手が関心があること。相手が懸念していること。
これをおさえておくというのが関心の部分。
感情というのは、そのテーマに対して、ネガ感情なのかポジ感情なのか、どっちを持っているのか、もっと言うと、どんな心境を持ちそうなのか?これを想像するというのが、感情の部分になるかなと思います。
なつさんは冒頭の質問で、担当者の方だけじゃなくて、その先にいる社内関係者の方や決済者の方にも、いいねと言ってもらえる資料を作りたいということなので、じゃあ、誰の知識・関心・感情かというと、決済者を動かしたいのであれば、担当者の向こうにいる決済者の知識・関心・感情を考えるということですよね。
シンプルな妄想でイメージをしてみれたらと思うんですけど、例えば、家庭の中で、冷蔵庫を買い換えたいなと自分が思っていたとするじゃないですか。それに対してパートナーの同意が得たい。パートナーを一緒になって前向きに動かしたいという場合に、私が冷蔵庫をいかに欲しいか、買い換えたいか、この説明に終始しても、相手は決して動かないですよね。
押し切るというやり方もあるかもしれないですけど、同意を得たいのであれば、このタイミングで相手の知識・関心・感情を考えてみましょうということですね。
例えば、冷蔵庫を買い換えたいと自分が思っているけれども、相手の知識は何か、何を知っていて、何を知らないかという中で、例えば、私は冷凍スペースが全然足りないなと思っているけれども、パートナーは冷凍庫をほとんど開けないから、冷凍スペースが足りないという今の課題を知らないだろうな。その場合は、冷凍スペースが足りないという事実と、足りないことによってどんな課題が家庭内に生じているか?これをちゃんと伝える必要がありますよね。
次に関心を考えてみようというと、相手の関心のあることや懸念していることは何か。
冷蔵庫を買い換えるとなると、一番はいくらぐらいかかるのか、予算がたぶん相手の一番の関心ごとだろうなと思えば、それは予算になるし、パートナーがインテリアとかリビング空間にこだわっているとしたら、買い換えることがリビング空間のデザインや見た目にどのぐらいインパクトを与えるか、 これが最大の関心事になるし、両立で超忙しい毎日において、パートナーの私のメンタルコンディションがご機嫌かどうかというのが最大の関心事だなと思えば、冷蔵庫を買い換えることが、私のメンタルコンディションにどのぐらいインパクトを与えるかということが、相手の関心事になるなとか。
最後の感情の部分は、例えば、今現在は夏の旅行に行ったばかりだから、このタイミングで買い換えるというと、きっとネガティブな感情を持つだろうなということが予測されるのであれば、その感情に配慮して、どういったコミュニケーションをとるかということが考えられると。
こんなイメージですかね。
妄想ですけれども、これが相手のことをめっちゃ考える、知識・関心・感情の三つの着眼点で、相手のことをめちゃくちゃ考えた上で、資料をどう設計するかを考えて、そしてあわせてどうコミュニケーションを取っていくかをイメージする。
これが、私が考える良い資料作成のポイントかなと思っています。
冷蔵庫の妄想でめちゃくちゃ時間を使って放送がはみ出てしまいました。
皆さん、恐れ入ります。
そして、なつさん、今週も質問をありがとうございます。
相手の心を打つ資料作成のポイントは、とにかく相手に合っている。
相手はそれを聞いた時に、自分たちにぴったりだと感じた状態を資料によって作るために、相手の知識・関心・感情を事前に整理して言語化した上で資料を作るという、そんなポイントにまとめさせていただきました。
実際の提案前に自分以外の誰かの目をちゃんと通す
ちなみに、資料の中身はそうなんですけど、私は個人的にもう一つだけこれは絶対だろうと思っているポイントがありまして、それは何かというと、実際の提案前に自分以外の誰かの目をちゃんと通す。
これは、資料の精度を上げる。
よく知っている自分じゃなくて、その資料を初見になる相手がどういった印象を持つかの確認をするという意味で、本当に欠かせないなと思っています。
自分以外の誰かの目を通して、資料の精度を上げる。
これをやろうと思うと、ギリギリだとできないわけなので、早い段階で仕上げて、揉む・磨く・ブラッシュアップする時間を確保する。
これが意外と超重要な資料作成のポイントだと思っているよということを付け加えておきたいと思います。
なつさん、ありがとうございます。
では、チャプターを切り替えて、先週の一番放送とコメントありがとうございますのコーナーをお届けしたいと思います。
先週の一番放送は、考えるスピードを上げる具体的な方法!
続きはぜひVoicyでお聴きください。
小田木朝子プロフィール
「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール“スクラ”から出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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