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知っておきたい、脂肪の融点
こんにちは。異端の薬剤師、ODAです。
昨今、糖質制限じゃ、脂質カットだ!とか言われていますが、
一体、どれが本当なの?と思ってしまいますよね。
でも、多分、どれも本当なんだと思います。
ただ、使う言葉の定義が広すぎてごちゃごちゃしてしまうんでしょう。
そこで、あまり意識されていない、脂質の融点について、
今日はお話したいとおもいます。
まず、ぶっちゃけますと、脂質はその構造で性質が大きく変わってきます。
ちなみに、シンプルで長い構造ほど、融点が高くなります。
そして、不飽和結合をもっていたり、短い脂質は、融点が低いです。
これは、分子間相互作用というのが、同じ形が均一にきれいに並びやすいほど、結合が強いことに由来しますが、詳細は割愛します!笑
結論から言いますと、融点の高い脂質は、余り量を接種することはお勧めできません。
脂質の融点が高いということは、脂質同士が絡みやすく、ドロドロしやすいです。
分かりやすいのは、牛脂・ラード・バター・マーガリンなどですね。
料理をした後の、排水溝や冷えた鍋やフライパンを想像してもらえると良いかもしれません。
高融点の脂質は、不飽和結合がなかったり、少ないので、酸化で分解されにくくもあります。
酸化は不飽和結合部分に起きやすいので。
逆に、融点の低い脂質はサラサラしていて、
不飽和結合が多いので、酸化分解されやすいです。
その分、傷みやすいということでもありますが・・・
(ちなみに軽く酸化されると、融点が上昇し、固形化しやすくなります。)
この脂質の融点は、それを持っている生物に起因します。
つまり体温の高い哺乳類は、高融点の脂質を多く持っていますし、
植物や魚は、逆に低融点の脂質を多く持ちます。
これはエネルギー保持には、高融点のほうが都合が良く、
逆に水中等で、体温が高く維持できない魚が、高融点の脂質を持つと、
冷えて固まって、死につながるからだと思います。
栄養が容易に十分に摂取できる現代人にとって、
どちらがよりふさわしい脂質なのか考えてみるのも面白いかもしれませんね。