6月29日 今のあなたは愛せない。
あなたはとてもかっこ悪い。
他人の人生の中で呼吸をしている。誰かのために笑うことの方が多い。
涼しい風はとうに過ぎ去った、夕方の帰り道、家がとてもつもなく遠く感じるのは何故だろう。
自転車の後ろに乗せられた少年は、誰がペダルを漕いでいるかなどは知らず、遠くの方を眺めている。手を引かれ歩く少女を見て、不安になる。
生活をいつからか、不安定への抵抗だと勘違いした僕は、今や手も足も出ない。
足元に落ちている、どうにもならないものばかりを拾って、それを真剣に見つめることに何の意味があるというのだろうか。
必要なものは全て手に入った。あとは不必要なもので周りを固めるか、壊れるのを待つだけなのだろうか。
あまりよく分からない。
何も欲しくはないし、誰かのために何かしたいとも思わない。
でも、退屈だ。毎日、毎日気が狂いそうな程、退屈なのだ。
とにかくあなたはダサい。全てに負けている。
明日26歳になる。こんなにもダサい26歳になるとは思いもしなかった。
生活を背負うな。その中を歩くのだ。
僕を愛せますように。
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落合諒です。お笑いと文章を書きます。何卒よろしくお願いします。