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悪事がバレない理由②

悪事がバレない理由①の続きです。

サイコパスの悪事がバレない理由の二つ目。それはサイコパスが悪事を行う動機が、良心の呵責を感じる人と全く違うからである。

善良な人は動機を重視する

善良な人であればあるほど、悪事が起きた時、それをした人の動機に注目する。

例えば、悪事についてBさんが疑われた場合、「なぜBさんが、こんなことをするのか」という動機について、善良な人は真っ先に考える。出世のためか、保身のためか、それとも恨みか。あるいは歪んだ正義感からなのか、と。

そして、いくら考えても、Bさんが、そんな悪事をする動機は見当たらない、となると、「Bさんがするはずがない」と思おうとする。

想像できない動機

サイコパスの動機は良心をもつ人とは全く違う。だから動機を想像することが極めて難しい。その結果、悪事を行ったことがバレない、ということが起きるのである。

いくら考えても「なぜ」なのか想像がつかない、どうしても信じられないため、自分の誤解だ、自分が大げさに受け取りすぎたのだと考える。そう考えるのは、彼ら(サイコパス)と普通の人との心の動きが全く異なっており、彼らの欲望や行動の動機が、完全に私たちの経験の外にあるためだ。
『良心をもたない人たち』(マーサ・スタウト著)

サイコパスが持つ動機とは

では、いったい、サイコパスはどんな動機をもって悪事を行うのだろうか?
『良心をもたない人たちへの対処法』(マーサ・スタウト著)には次のように記されている。

職場で繰り広げられる彼ら(サイコパス)の非情な振る舞い方は、一般の人に見られる競争原理とは明らかに異なる…

競争行動には目的志向の行為が必ず伴う。通常の競争は誰にでも了解できる目的や、生きていくため、あるいは幸せになるためという考えを動機にしている…

多くの職場で見られる、豊かな生活や昇進をめぐって張り合う競争とは似ておらず、遊び感覚で他者を苦しめ、危害を加えようと画策している。
『良心をもたない人たちへの対処法』(マーサ・スタウト著)

サイコパスが悪事を行う動機、それは悪事を行うこと自体が、刺激的で楽しいからのようだ。悪事を行うこと自体が、サイコパスにとっては、目的だったりするということだ。

善良な人には、想像もできない動機だ。その上、そのサイコパスが誠実を装っていたら、ますますその人が悪事をした、などと思いもしない。

こうしてサイコパスはバレることなく、悪事を繰り返すのである。

第三の理由は次回です。

今日も、読んでくださり、ありがとうございました。

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