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虎に翼 感想

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元パラリーガルの視点から書きました。 皆さんと相容れない点、多々あると思いますが、ご容赦を。 参考になるなら、うれしいです。
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#伊藤沙莉

【虎に翼 感想】振り返り~半年間ありがとうございました

8000文字を超えているので(笑)、読みたい個所だけお読みください。 ごあいさつ 『虎に翼』…

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【虎に翼 感想】 最終話 100年先に……さよーならまたいつか!

平成11年 この年に、男女共同参画社会基本法が成立した。 優未は50代となり、自宅で着…

【虎に翼 感想】第129話 最後に法を語り、憲法を反芻する

個人的に伝えたかったこと。昨日からの続報。 袴田巌さんに無罪判決が言い渡された。 巌さん…

【虎に翼 感想】第128話 法律は、市井の人々とともにある

明日9月26日、袴田巌さんの再審の判決が静岡地方裁判所で言い渡される。本作での尊属殺事件…

【虎に翼 感想】第127話 答えは一つではない

“異質” と “特別” 。この2つの言葉を美雪が並列に使ったことに違和感を覚えた。他人と異…

【虎に翼 感想】第125話 桂場の根本は何も変わっていない

桂場の根本は何も変わっていない 桂場は、花岡の妻、奈津子から購入した絵をずっと飾ってい…

【虎に翼 感想】第124話 見透かされても、心を守る

並木美雪の審判 調査官の音羽は本当に優秀だし、仕事に対して実直な人だ。先日の家裁での会議の発言は出過ぎていたと反省し、謝罪することができるのだから。 寅子だって “はて” をたくさん発動してきた。だから、部下を委縮させないよう最大限、配慮している。 森口美佐江そっくりの少女、並木美雪の審判が開かれた。 突然、泣き出して自分の行いを告白する美雪……美佐江を重ねてしまうからか、とっても怪しく思えてしまう…… だが事実関係としては、美雪の持っていた手帳を被害者の少年が奪って逃

【虎に翼 感想】第123話 今が振り返る時期

放送回数も残りわずかとなり、過去を振り返る時期に入っている。 尊属殺の重罰規定、女子部の…

【虎に翼 感想】第122話 理想を掲げる者の孤独

家庭裁判所の疲弊 東京家庭裁判所調査官の音羽が疲弊している。以前よりも厳しい表情になっ…

【虎に翼 感想】第121話 理想を強く持つということ

昭和45年7月。ここのところ桂場は、笹竹を訪れていなかった。 多忙なのはもちろんだが、寅…

【虎に翼 感想】第119話 見ている方向はどこか

全員が、一方通行だった。 優未は最初から結論を出していたのだから、相談ではなく報告だっ…

【虎に翼 感想】第118話 下の者たちは怒り、上の者たちは変化を恐れる

女性法曹の抵抗 悪い話だってことは明らかだから、寅子が話し出す前から泣き出したとて、弱…

【虎に翼 感想】第117話 人は皆、誰かの親であり子なのだ

「笹竹」誕生! 寿司と甘味を一緒に味わえるお店。桂場の最高裁判所長官就任祝いにふさわし…

【虎に翼 感想】第116話 司法の独立と愛の裁判所は守られるか

原爆裁判のその後 原爆裁判の判決は世界でも注目され、被爆者への支援を法制化する根拠の一つとなった。 竹中はやっと、記者としての真骨頂を迎えたのかもしれない。別れ際の笑顔がそれを表しているようだった。 若かりし頃は女子学生の法廷劇を取材したこともあった。戦時中は書きたいことも書けなかった。戦後は、とある女性裁判官の “虚構の家族” を取材したこともあった。 裁判が終わった今、寅子も竹中と横並びに椅子に座り、心おきなく話すことができている。原爆裁判の記事を書き終え、思いを