思い立ったが吉日旅行記🍊愛媛南予の子連れ旅のすヽめ【前編】
思い立ったが吉日なんて言葉があるが、あれの直感って案外、理にかなっていると思う。
私のようにめんどくさがりでなかなか腰が上がらないタイプの人間が、ある日突然、なんの迷いもなくすぐに行動に移せた時は、特にそうだ。今やった方がいいんじゃない?という神様からのお告げだと信じている。
そして、来る2022年の7月吉日。
まさにそんな予言がくだされた日だった。
”どっか、行きてぇーーーーーーーーー!!!″
思わず、お口が悪くなってしまうほどの大予言。
クッソ暑いけど、はちゃめちゃ面倒だけど、準備たいそいけど、子ども2人おるけど、方や1人乳飲み子やけど、そんな枕詞を全力で跳ね返すほどのどっか行きたい欲が爆発した。
2人目が産まれてから外に全然遊びに行けていないことや、ほぼ毎日、お家プール祭りを開催していた疲れも大いに関係しているかもしれない。
そんな積み重ねの末、発動された思い立ったが吉日は、とんでもないパワーを秘めていた。まさに最強で無敵の母ちゃん。弱点なんか見あたらない。まだ、寝ぼけ眼の旦那を子どもたちと一緒にトトロ方式で、叩き起こして言った。
「どっか行こうや!!!!!」
旦那「よーし、今からどっか行くか!」
過去最速で意見が合致した瞬間かもしれない。あっという間に、旦那も思い立ったが吉日モードになっていた。それに加え、2人とも最強吉日パワーに包まれているもんだから、寝落ちしてしまって残っていた大量の家事も、大丈夫でしょ俺たち最強だし?って旦那と分担して秒で片付けた、えらい。最強。
さて、どこに行こう。
とにかく、時間もねぇ!お金もねぇ!根っからの江戸っ子気質(?)なもんで見通しもなければ、予定なんか立てられていなかった。
そんな2人が話し合った結果、目指す場所は、ここから近く、でも魅力がたっぷりある愛媛県の南予方面に決定した(滋賀出身の旦那は、あっちの方行った事ないので気になっていた模様)
昼過ぎには、内子に到着した。
実は、私だけ3回ほど内子に訪れていた。ただ、小学生以来、ちゃんと来た事がなかったし、歳も甘いも知った大人になったので(多分)改めて、風情あふれる内子の街並みをいろいろ巡りたかったこともあり再来した。
あと最近、フリーライターの村上さんから内子の素敵な話をたくさん聞いていた影響もある。
空を見上げれば、突き抜けるほどの晴天、申し分ない観光日和、テンション上げ上げ(死語)で内子散策に出かけた。
手始めに、駐車場の近くのお寺に行った。
小京都のような町並みが続く内子は、昔来た時と変わらずやっぱり私の中で好きな町のひとつだ。
だから今回は、ゆっくりまわってみたかった。
のだが、
季節は、7月、灼熱、暑い。
冗談抜きに、死ぬほど暑い。
こりゃたまらんっとなった結果、散策は15分くらいの近辺で終わった。内子座とか行きたかったなぁ(白目)
その後、暑くて溶けてまうと思った私たちは、なんか冷たいものを摂取しなければと一軒のお店を見つけた。
砂漠の中のオアシスのような場所「なるカフェ」さんというオシャレな古民家カフェである☕️
古民家カフェ☕️個人的に大好きだけど、子連れでも大丈夫かなと思っていたら、子どもたちが自由に使ってもいいおもちゃがあったり、お絵描きセットがあったり、小さな子連れにとっては、ハイパースペシャルサイコーにありがたいお店だった。
そして、かき氷がふわっふわっ!!とんでもなく美味しかった。見た目も美しい宇治金時。ボリュームもすごいし、食べれば食べるほど幸せな気持ちになる。さっきまで外で夏は嫌いだぁぁってへたっていた4人が、夏サイコー!!と生き返るほど美味しかった。旦那と長男でペロリと平らげた。
美味しいのはもちろんなのだが、なるカフェさんのおもてなしの優しさにも感動した。最初、子どもを連れてお店に入ることで、迷惑をかけてしまったらどうしようと躊躇していた私たちに対して、お店の方も、お客様も、たくさん暖かい言葉をかけてくれたのだ。
そのおかげで、久しぶりにゆっくりと居心地のいい時間を素敵なカフェで過ごすことができた。内子に来たら必ず行きたいカフェである。もう近くにあったら毎日通いたいくらい好き。次来た時は、ご飯も食べてみたいなぁと思った。
そんなほっこりする、なるカフェさんを後にして、次は「木蠟資料館 上芳我邸(もくろうしりょうかん かみはがてい)」へ向かった。詳しくはこちら
この木鑞(もくろう)とは、ハゼの実からつくる和蝋燭であり、用途は様々で、びんつけ油などの整髪剤に使用されたり、漆器の艶出しにも使用されたりしている物である。
この上芳邸は、江戸明治と国内最大規模の製蠟業者だった本芳我家の筆頭分家だそうだ。
資料館と邸宅が見学できて、大人の入館料が500円なのだが、本当にこれ500円で見てもええのんか?!?!と、思うほどに充実した内容とお城かな?と思うくらいに広いお屋敷だった。結婚前から歴史旅行ばかりしてきた旦那と、顔を見合わせて、こんなにも見せてもらえるところは中々ないよねとびっくりする程、凄かった。凄いの。語彙力なくて悔しいけど、凄かった。
写真も、もっと撮りたかったけど、嬉しさのあまり荒ぶる長男を止めることに必死でとれなかった。でも、本当に素晴らしい資料館なので、必ず行ってほしい。そして資料館のおじちゃんも、おばちゃんもとっっっても優しい。今度は、もっとゆっくりまわって写真も撮って、記事をかいてみたいなぁと思った場所だった。
さて、自分たちなりに内子を大満喫した私たちは、いくつかの道の駅に立ち寄り、晩御飯を調達しながら、本日のお宿を目指した。宿の晩ごはんをつけていない時は、道の駅や地元に特化したスーパーで特産品を買うことが私たちの旅行のもうひとつの醍醐味である。
ある道の駅についた時、旦那が、なにやらウキウキしながら焼き鳥(肝の串)を買ってきた。どうやら駐車場から見えるボロボロのキッチンカーのような所から買ってきたらしい。
正直言って、見るからに怪しそうな見た目をしている焼き鳥たち。この真夏の中、常温で晒されている串には、ハエさんたちも大喜びでダンスしている。こりゃ少々ワイルドすぎやしないかと心配していたのだが、旦那曰く
「こういうのは、はちゃめちゃに旨いか不味いかやな」
とドヤ顔で言っていた。なんで旅行に来てリスキーな選択なんかするのだろう。と思っていた矢先、
「「ヴッ」」
隣で、毒でも盛られたように奇声を発する旦那がいた。こんな硬い焼き鳥は初めてだったらしい。石じゃ…と言いながら、無駄な頑張りを見せて半分まで食べていた。良い子は絶対真似しないほうがいい。
そして、目的のお宿「宝泉坊ロッジ」に到着した。
お部屋は、シンプルでウッド調の落ち着く空間だ。レトロなバルコニー(これが宝泉坊ロッジをチョイスしたポイントだった)があり、眼下には三滝川が流れている。大自然の中のロッジは、非日常的でなんとも贅沢な空間だった。
とにかく川の音と森の音しか聞こえない。景色も綺麗でずっと見てられる。しかし、ここで私のイージーミスが発動した。ちゃんと確認せずに予約をいれてしまって喫煙ルームを選んでいたらしい。最初入った時に、昔懐かしいカラオケルームのような匂いがした。
これ学生の時に行ってたカラオケの匂いや〜!!懐かしいなぁ…と余韻に浸る私の隣で、旦那は呆れていたが、これでいいのだ。
宝泉坊ロッジには、家族風呂や、クアテルメ宝泉坊という温泉施設が近くにある。というか、渡り廊下で繋がっている。まだおチビたちが小さいので、クアテルメは、今回利用しなかったが、家族風呂を利用させてもらった。
窓も大きくて開放感のある家族風呂だった。そして広い!広いお風呂サイコーである。
また、クアテルメの方では、夏祭りイベントが行われていたり、3歳以上は温水プールも利用できたりと、こちらも、すごく良い。
インスタを見ていると人魚姫が遊びに来る時もあるらしい。もう少しおチビたちが大きくなれば、必ず利用したいと思った。
さて、お風呂に入ってさっぱりしたら、お次は、お待ちかねの晩ご飯タイムである。なんと宝泉坊ロッジには、共有スペースの食堂に大きなキッチン、お部屋にもミニキッチンがついている。道具やお皿はすべて、共有のキッチンから貸してもらうことができ、自分の部屋で調理することも可能だった。
この日は、道の駅で買ったソーセージ、豚バラ、にんにく味噌、ふきの佃煮、プチトマト、野菜たっぷりご当地ラーメンだ。
うますぎやねーーーーん。特に道の駅で買ったおばあちゃんの手作りのふきの佃煮とにんにく味噌はもうほんとすっっごい美味しかった。帰ってからネットで買えるかなと思って調べたけどやっぱり現地でしか買えないものだった。これもまた運命の出会いというやつか…。
「道の駅清流の里ひじかわ」に行った際には、ぜひ探してみてほしい一品である。
夜ご飯を食べたら、クアテルメの方のプチ夏祭りに遊びに行ったり、お部屋でくつろいだりした。そうこうしているうちに、お外は、真っ暗に。いつもとは違う夜の訪れに子どもたちもちょっぴり怖くて、どこかそわそわ楽しそうな様子だった。
その後、弾丸旅行で遊び疲れたおチビたちは、秒で夢の中へ。私たちはというと、クアテルメで選んでいたレトロでおしゃれな大人サイダーをひっそりと頂きながら晩酌した。ヒャッハーーーーー!!なんとも言えない至福のひと時である。ちなみに旦那も秒で寝た。
と、ここまでが7月吉日、怒涛の弾丸旅行の1日目の出来事だ。なぜ2022年の記事を、今頃書いてみたくなったのかというと、その当時、育児で精一杯だった私たちにとって、子どもたち2人を連れての初めての旅行らしい旅行だったからという理由が1番大きいかもしれない。今なお、鮮明に覚えているし、書き残しておきたい記憶の断片だ。
しかし、なんにも考えずに書き出した結果、思った以上に長くなってしまった。人生いつだって見切り発車ということで、二日目の旅行記は、後編に分けていきたいと思う。
これが一体、誰に向けて書いているのか、誰かの役に立ってくれるのか、まず誰かに読んでもらえるのか皆目見当もつかない。
ただ、どこかで、ふっと思い出して、見知らぬあなたに読んでもらえたとなると、役に立つまではいかなくても、なんだか、じんわり嬉しくなった。ありがとう。
後半につづくぜよ。