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#6 母の書棚にあった私の原点

オシダナ(推し棚)は、小布施町民の方々、テラソ利用者の方々の推しの本たちをご紹介していくコーナーです。不定期更新。

本日お話をお聞きしたのは、小布施町に移住ほやほやでありながら、早速環境プロジェクトに携わっていらっしゃる新荘さんです。新荘さんの印象深い1冊とは?

新荘:僕はアニメージュ漫画の「風の谷のナウシカ」全7巻ですね。この漫画は僕の原点であり、なぜ今の僕があるのかを説明してくれるような大切な一冊です。

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志賀:!!!!!(言葉にならない親友宣言)
映画は有名ですが、漫画を知らない方も多いですよね。新荘さんは何がきっかけで出会ったのですか?

新荘:僕は小学生の頃、母の書棚で出会いました。母は多分丁度世代なんですよね。1982年刊行とかなので。

志賀:羨ましい…まだかまだかと続編を待てる時代を過ごせたのが羨ましい…

新荘:実家には、ほとんど漫画がなかったので物珍しくて手に取ったというのもあると思います。最初は読み進めるのがとても大変で…。漫画としては異常な情報量なんです。それに加え、ストーリーも複雑で難解と来ている。7巻読み切っても、なんだか呆然としてしまう感覚でした。

志賀:映画と漫画で全然話違いますもんね。映画は2巻分までないくらいだし、世界観も比べ物にならないくらい大きいし、血生臭いシーンも非常に多いし…。
子どもの読み物としては確かに難しそう。

新荘:そうなんですよ。ただ、ずっとなんとなく印象に残っていて、少し時間をおいてまた読み返したんです。そしてどハマりしました。これは凄い作品だなと。僕は環境や生態系に興味があり、それらに関わる仕事がしたくて小布施に来たんですが、環境に興味を持ったのはまさにナウシカがきっかけなんです。

志賀:私はナウシカをリーダーシップの話として読みがちなのですが、そっちなんですね!生物学者としてのナウシカ!

新荘:はい。僕、冒頭のナウシカの秘密部屋のシーンとか、腐海の底に落ちるシーンとか、大好きなんですよね。汚れているのは大地で、汚しているのは人間。腐海の森は毒を出しているようで浄化作用を持っている。自然には自浄能力があって、それを人間が邪魔してもいけないし、かといって関わらなさすぎるのもいけない。生態系をどう整えていくのかという世界観に惹き込まれ、美しい大地を取り戻したいという願いに心から共感してしまったんだと思います。

志賀:確かに。ナウシカの世界観って、自然絶対主義というより、自然と人間の相互的な関わりも凄く繊細に描かれている点が魅力的だなと感じます。

新荘:丁度同じ時期に、地球温暖化や『不都合な真実』などにも影響を受けていて、環境にかかわる仕事に従事したいという僕の関心の芽がぐわりと伸びたんです。そして、今があるという。笑

志賀:小学生の頃から今まで影響を与え続けた作品…すごい新荘さんの価値観の一部として染み渡っている感じがしますね。

新荘:読めば読むほど「いやそれはどうなんだ」と突っ込みたくなったり、解釈の幅が広がることも多くて、今でもたまに読みたくなります。不朽の名作です。

志賀:是非今度またゆっくり語り合いたいです!





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