マガジンのカバー画像

WE Run | Write, Eat, Run

278
私たちが(そして誰かが)走り続けるためのリレーマガジン
運営しているクリエイター

2022年11月の記事一覧

ヒロシマにて

変形性膝関節症と診断されてから一年以上経った。傷ついてしまった軟骨さんは再生しないので、膝は一生治る事がない。膝はある角度で動かすといつでも激痛が走る。無意識にちょっと動かして「痛っ」となることは日常茶飯事だ。習慣だったランニングで走ることも少なくなった。1日走って3日安静、ノルディックウォーキングでも痛むので休み休み、ごまかしごまかしやっていたのですっかり身体がなまってしまった。ストレッチしたりヒアルロン酸うったり何をどうやっても痛いので安静にしていても無駄だなと思い走るこ

走ること

ヒト以外の動物に目を向けてみましょう。たとえばネコ、イヌ等走っている姿をみることはありますが、長時間走る姿を見ることは少ないのではないでしょうか。  太古において人類は狩猟採集生活をおくっていました。他の動物と比べ力や体力が劣る人類は生き抜くために道具を使い、協力し合って獲物を捕らえるしかありませんでした。  ヒトが他の動物よりすぐれた点のひとつに長距離走があります。走ると熱が産生され、全身毛に覆われている動物は長く走ろうとすると熱の放散することができなくなり走り続けることが

映画館まで全力ラン!

いっけなーい!遅刻遅刻ぅ! と、脳内でもう1人の自分が言っている。茶化している暇はない。全力で走らなければ映画に遅刻する。 子どもの頃からの習慣で朝ごはんを抜くことはない。気づけば、話題の映画の朝1番の回まで25分ほどになっていた。バスは来ない。私はバス停に背を向けて、映画館までの全力ダッシュを開始した。先ほど朝ごはんを食べたので、早朝とはいえ走るだけのエネルギーはあるのだ。 映画が早く観たいからといって、張り切って早朝の回のチケットを取っていた。おそらく、20分全力疾

長野との 二拠点生活 久しぶり 東京のコース 走る晩秋 “ 東京そぞろ走り #6 ”

先月から、長野に住んでいる。 信州大学が中心になって、長野県内の自治体やらNPOやら財団法人やら地銀やらその他もろもろが関わっている「大学で学び直しながら、地域の企業の課題解決を図る」半年間のプログラムに参加することになったのだ。 今回で5期目を迎えるこのプログラムは、96人の応募者と13社の応募企業から4組がマッチングした。マッチング率はなんと4%強という狭き門だ。一浪の末に都内無名大学を卒業した後、四半世紀にわたり飲食業しか経験したことがない私がなぜマッチングできたのか

食いしん坊と金沢マラソン

美味しいものを食べるために走る! それは、ここ数年私の密かな楽しみである。 油、肉、こってり、ガッツリが大好きだ。 とはいえ、40歳を越えてそんな食生活ばかりしていては太るだけでなく、健康診断にいくつも引っかかり始めてしまう。 欲望のままに生きていると、色々なリスクが生じてくる。 だから、せめてカロリーだけは消費できるくらいのランニングを、食べる前にするようにしている。走ったご褒美に美味しいものを思う存分食べる。それを私は「ご褒美ラン」と名付け、月に1度か2度、美味しいものの

10年ぶりに歩く

フルマラソンがどういうものなのか、よく知らなかった。「ハーフ」の意味は最近知った。今では、フルマラソンやハーフマラソンがランナーにとっての晴れの舞台だということを知っている。なぜなら、オンラインサロンのランニング部の仲間がフルマラソンに挑戦するからだ。ほぼ走らない人を決め込んでいたけれど、せめてみんなを応援したい。みんながチャレンジするマラソン大会というものに少し興味を持ち始めていた。その野次馬根性で馳せ参じた私は、まさに今、フルマラソン前日のランナーたちの圧倒的な熱気に包ま

遅くにきた青春〜追憶の尾道〜

まだ、学生服を身に纏っていた頃、実家の尾道市向島町から渡船を渡り山中にある尾道市栗原町の高校へ自転車で通っていた。船が通らなければ波の立たないほどゆるやかな尾道水道を越え、山の坂道を駆け上がっていく。友人との出会い頭にどちらが早く登れるか競争しようとけしかける、途中のコンビニで菓子パンの買い食い、これだけ見れば高校生の青春だろう、、。 ただわたしにとっては違った、授業が終わりほぼ毎晩部活に明け暮れる毎日で日常は忙殺されていた。 自転車を降りて仲良く歩く、尾道水道の近くで夕日が