【ドラマ10】宙わたる教室(6)コンピューター室の火星
11/12(火) 午後10:00-午後10:45
公式サイト
学会で発表する研究テーマを「火星クレーターの再現」に決めた科学部。再現実験は校内で最も天井の高いコンピューター準備室で行う必要があると分かる。顧問の藤竹(窪田正孝)は全日制のコンピューター部の部長・要(南出凌嘉)に部屋を使わせて欲しいと相談するが、要は頑なに部屋を譲ろうとしない。一方、要との意外な接点を見つけた岳人(小林虎之介)は、要を説得しようと声をかけるが・・・。
(以上公式サイトより)
最近、このドラマと原作が話題になっているらしい。チラ見した記事では「派手さは無いが丁寧なつくりのドラマ」とか…
確かにその通りではあるが、原作と脚本、そしてテーマがしっかりしていれば、視聴者には伝わってくるものがあるのだ。
今回もたまらなく心を打つ内容で、もうこのドラマの最終回とか考えたくないくらい大好き。
私の高校にも定時制があった。
しかしどんな生徒が通っているのか、接点も交流もなかった。今回のドラマを見て、定時制について意識もしていなかった自分を少し悔やんだ。
おそらくその時は自分の事だけで精一杯だったし、今よりもっと自分のことしか考えられなかったのだろう、と言い訳しておく。
だからなのか、定時制の科学部部長・岳人がかける言葉が今日はいつもよりグッときた。
「親を殴るっつうのはな、そう簡単にできることじゃねえんだよ。そんなことしちまったら相手だけじゃなくてきっと自分まで壊れちまう…。だから自分守るためにも、代わりにものをぶっ壊すんだ。家の中をめちゃくちゃにするのはさぁ、誰かを傷つけたいんじゃない。きっとその逆だ」
引きこもりの弟の家庭内暴力に向き合えず、プログラミングに逃げた自分を嘆く全日制の秀才・要くんに
「だってお前好きだろ、プログラミング。人って好きでもねえこと、そんな真剣にできねーだろ?」てな事を述べる。
岳人〜、なんてイイヤツなんだ!
もしかしたら、定時制の生徒は全日制の生徒よりも辛さや世間の暗部を知っている分、大人というか考え方も熟成されているのかと思った。
終盤、定時制科学部の実験を揶揄するコンピュータ部の後輩たちに、要は釘を刺す。
「あいつらのこと、お前たちが笑うな」
要くんの成長を感じられた珠玉のひとこと。
そーいえば、幼い要くんが弟に自作のコンピュータゲームをあげるシーン。そのゲームを壊さず大切に引き出しにしまっていた弟。不具合を直して弟に持っていくシーン、そっとドアを開けて受け取る弟…あかん、今日イチ泣けた。
向井理を少し若くしてインテリ味を加えたような要くん(南出凌嘉)、表情がとても良くて良い俳優になりそう。
と、キリがないくらい良かったこのドラマ。
あとはヒトクセありそうな高島礼子が、このドラマの締めを引っ張っていくのだろう。
ああ、次回以降も非常に楽しみ。