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【福井】7万年分のシマシマを見られる年縞博物館

■はじめに

こんにちは。おぼろ豆腐です。本日は福井県 若狭町の福井県年縞博物館へやってきました。近くには「観光名所 三方五湖」があり、その一つの水月湖の湖底で発見された7万年分にも及ぶ年縞に関する展示・研究を行っています。

2018年にオープンした福井県年縞博物館は、「第2回日本博物館協会賞」を全国にある5700施設の博物館・美術館から選ばれた博物館でもあります。

水月湖で発見された年縞は、世界一の長さを誇る45mの年縞が1年の欠けもない状態で見つかりました。そんな水月湖の偶然ともいえる奇跡と博物館の中身を交えて紹介したいと思います。

▫︎年縞とは

年縞とは「長い年月の間に湖沼などに堆積した層が描く特徴的な縞模様の湖底堆積物」のことで、春から秋にかけてはプランクトンの死骸や植物の葉などの黒い泥が、秋から冬にかけては黄砂や鉄分などの白い泥が堆積します。

この年縞は、年代の標準「ものさし」として重宝されています。年縞に含まれる放射性炭素の量を測定することで、考古学や地質学における正確な年代を把握することができます。

また、年縞は出土品の年代を測定するだけでなく、年縞に含まれる花粉の種類や量を調べることでその時代の森林の様子や環境変動などの記録計としても利用されます。

■福井県年縞博物館

▫︎展示紹介

【年縞シアター】
まずは、水月湖に潜っていくような体験をできる「年縞シアター」で美しい映像を見ながら、水月湖の年縞について概要を知ることができます。

【年縞7万年ギャラリー】
続いて階段を登り2階へ進むと、世界一の長さを誇る全長45mの水月湖年縞を実際に見ることができます。ステンドグラスにして展示してあり、現在から過去へ7万年の時を遡ることができます。

【水月湖と年縞の関係ギャラリー】
年縞7万年ギャラリーの裏側には、水月湖の秘密、水月湖年縞の「年代ものさし」としての仕組み、世界の年縞などを展示しています。

▫︎水月湖の奇跡について

なぜ、三方五湖の水月湖にだけ年縞が見られるのか不思議に思いませんか?そして、なぜ7万年も途切れることなく年縞が形成されたのかを紹介したいと思います。

「水月湖」は年縞が形成される環境条件が全て揃っているのです。

①直接流れ込む河川がない
②湖底に生物が生息していない
③時間が経過しても埋まらないの

以上の条件が揃うことによって、美しい縞模様と7万年もの間年縞を形成しているのです。

45mもの深さを持つお椀型の湖だからこそ、風や生き物によって湖底がかき乱されることがなく①②の条件が揃い、断層活動のため③の条件が達成され、奇跡の湖「水月湖」になったのです。

■まとめ

今回の記事はいかがでしたでしょうか?
年縞とは何なのかというところから入り、施設の概要と水月湖の年縞について紹介させていただきました。

"世界一の長さを誇る"45mの水月湖年縞は、奇跡の連続で形成され、「年代測定のものさし」として、地質学や考古学、環境学で使われることとなりました。

博物館が好きな方、年縞に興味がある方、写真を撮るのが好きな方にはオススメしたい観光スポットです。博物館の隣には、縄文文化をテーマにした若狭三方縄文博物館もございます。福井県に観光へ行かれる方は参考にしてみてください。

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福井県年縞博物館 VARVE MUSEUM
〒919-1331
福井県三方上中郡若狭町鳥浜122-12-1
開館時間:9:00〜17:00
休館日:毎週火曜、年末年始
観覧料金:一般500円、小中高生200円
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おぼろ豆腐

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