読書⑰
1.情事と事情 作者 小手鞠るいさん
フェミニスト気取りの女A、幸せボケした女B、若さをもてあます女C、恋愛ベテラン女D、男盛りの男、いい男気取りの男たちがそれぞれの視点で語り、物語が進んでいきます。
図書館で借りた本の裏表紙に貼ってある帯に「すべての愛には裏がある」とあります。
AとBは女友達。CはBの夫の愛人……といったように登場人物がどこかで繋がっています。
非日常的なようで、案外、日常的な話なのかも……
男女の裏側がたっぷりと描かれています。
テンポがよく、読みやすかったです。
2.カレーの時間 作者 寺地はるなさん
図書館で借りました。本の裏表紙に貼られた帯に「終戦後と現在 ふたつの時代をカレーがつなぐ絶品からうま長編小説」とあります。
昭和の時代を生き抜いた、頑固な祖父とひょんなことから同居を始める孫の桐矢。そんな祖父の過去と現在の桐矢達、家族の物語が交互に語られていきます。
レトルトカレーの営業をしていた祖父はカレーが大好きです。よって、この物語には夏野菜の素揚げカレー、ドライカレー目玉焼きのせ、キャベツとツナのカレーなど、色々なカレーがでてきます。
それが、また、おいしそうで……カレーが食べたくなりました🍛
しかし、ただ、おいしそうなだけでなく、しっかりと家族を描いた、余韻の残る作品でした。この作品も読みやすかったです。
寺地さんの作品は初めてでしたが、また、読んでみたいです。
3.ヌルハチ 朔北の将星 作者 小前亮さん
最後の統一王朝、清を建国したヌルハチの物語。
わずか数十人の味方と旗揚げしたヌルハチ。
明が李自成の乱で滅亡したこともあり、時代も味方したのでしょうが、ヌルハチの人としての魅力や数々の戦いがたっぷりと描かれていて、わくわく、どきどきしながら最後まで読みました。
韓国ドラマの時代劇が好きですが、ヌルハチが領土を広げていく過程も、とても面白かったです。