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忘却図書館 10年代ベスト

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【忘却度30%】ジャック・ケッチャム「隣の家の少女」

2017年6月16日。    神宮球場で半分くらい読みました。野球見ろよですけど。    このときも充分、遅ればせながらのジャック・ケッチャムだったんですけど、この後、全作品(出てないのは古本でも)読むくらいにハマります。  ケッチャムといえば「残酷・残虐」なので、私にその傾向があるのかとは思われたくないですけど。    両親をなくしてある女(親戚)の家に引き取られた少女。女は少女を虐待し、それを自分の息子たちにもやらせ、地下室に監禁して女性器を焼くまでに至り、という本当にま

【忘却度20%】ジュリアン・バーンズ「終わりの感覚」

2013年12月28日。    すばらしい小説でした。  ヒロインが本書のいちばん秘密をもったいぶらずに先に言えば、もっと早く終わる話なんですが(言い方)、最後まで面白いです。  主人公がまあまあ嫌な奴で、若いときに恋人を親友に取られて、若気の至りで捨て台詞がてらに呪いの手紙を送っちゃうようなタイプ。  それが数十年の時を経て、という話です。  本屋さんで適当に手に取ったんですけど、当たりでよかった。  この数年後、ジム・ブロードベントとシャーロット・ランプリングで「ベロニカ

【忘却度60%】クレマン・シェルー「アンリ・カルティエ・ブレッソン」

2010年8月27日。    本書にも載ってると思うんですけど私、アンリ・カルティエ・ブレッソン(有名な写真家です)の作品ではなく、発した言葉を何度か小説に引用したことがあります。 「ひとつのテーマが力強さを完全に発揮するためには、形の関係が厳密に定められなければならない」 「しかし、撮影の瞬間の構図は直感的なものでしかない。なぜなら、我々の相手は関係性がたえず揺れ動いているつかのまの瞬間だからである」  ルールを徹底的に頭にも体にも覚えさせる。そのうえで、本番は無心で望