ラブコメ界の罠。
夏クール、『こっち向いてよ向井くん』『ウソ婚』というラブコメ二強が爆誕した。
わたしはいつからかラブコメというジャンルが苦手になっていた。
これでも中高生の頃はありとあらゆるラブコメ映画を観てきた。
だが、どれもわたしの胸に刺さってはくれなかった。次こそはと期待もしたが、期待するだけ悲しい気持ちにもなりいつからかラブコメというものを敬遠するようになっていたのです。
とくに『ウソ婚』はファーストインプレッションが「アイドルと元アイドルを起用したありがちラブコメ」だった。今となってはファンの方々に謝罪したい気持ちでいっぱいだが、長年の先入観が染み付いて離れなかった。「斬新なこと言ってる…」「映像綺麗だな…」と思いつつも、いやいやいや、騙されないぞ、認めたくない。と無意識に意固地になっていた。だけど、感情は騙せないもので、4話を見ていると気付けば目頭が熱い。抑えようと思ったが間に合わず、ぼろぼろと涙が出てきた。「え、え、」と自らの自然現象に驚いてしまった。
拒否反応を示していたものを一度すっと受け入れるとどんどん良さが見えてくる。4、5話の映像がとても好き。田舎育ちなのもあり夏が近づくにつれ青々と茂る草木が昔からとても好きで、4、5話は「植物」がテーマでもあり、映像がとても美しかった。映像だけでなく、料理の飾り付けとして添えられている「パセリ」が主役のお話。唐揚げとパセリがお皿に並んでいたら、「唐揚げ」について語るひとは居ても、パセリについて語る人はそうそう居ない。
けれど、ウソ婚はそんなパセリにも目を向け主役にしてくれるドラマ。脇役と呼ばれるキャラクターを脇役にしない。まるでそちらの方がメインなのではと思わせるほど細部にまで光を当てる。さらに、セリフが斬新で新しい。けれど、浮いてるという印象はなく、心地よくて耳に残る。6、7話のレミ回もほんとうに良かった。恋愛や友情に縛られない関係性を認めてくれる優しい世界です。誰もかわいそうな人にはさせないのがウソ婚の魅力のひとつだと思っています。
8〜10話には、元カレ、元カノというラブコメお決まりの登場人物が出てきますが、そちらもありきたりではない。匠や八重の性格に沿った関わり方をしているから嫌じゃない。
こんなでどハマりしてしまったわけですが、火曜夜23時放送でU-NEXTでも配信中ですので、ぜひラブコメ苦手という人にこそ出会ってほしいなと思いました。わたしも出会えてよかった!
そして、どこかで語りたいと思っていた『こっち向いてよ、向井くん』今夜最終回です。
向井くん最終回に向け、このノートを書こうと思ったんです。
向井くんも当初見る予定ではなかったけれど、第一話が放送された日からSNSで話題になり、いろいろな人から勧められてとりあえず1話を見ました。うええ、男女の解像度がむちゃくちゃ高い。これラブコメというジャンルであってる?!むしろ恋愛ミステリじゃん、、、
向井くん演じる赤楚衛二さんはドイケメンなのでこんな人が10年彼女が居ない役なんてどう考えても設定ミスだろ〜なんて考えが頭のどこかにぼんやりと存在したが、見ればみるほど赤楚衛二さんが向井くんに染まっていく。顔面は赤楚さんなのにモテないのがわかる。脳ミソが次第に混乱してくる……そのくらいお芝居がリアルなんです。
そして、面白いのが向井くんは女性から「好意」らしきものを感知すると、「え、もしかして俺のこと好き?!」と誰でもかれでもストライクゾーンに入れてしまう。そして、10年ぶりの彼女チャンスに舞い上がちゃうんです。でも大概このパターンって相手の女性は、「言い寄られたから好意を受け止めてくれただけで、向井くんがどうしたいかが何も感じられない」ことを察して離れていくんです。だが、恋愛迷子の向井くんは「え、俺のこと好きだったんじゃないの?!、なんで…」と不思議で仕方がない。すると、波瑠さん演じる坂井戸さんから鋭いツッコミが飛んでくる。「相手が投げてきたボールをただ受け止めているだけ。投げ返しなよ。向こうはキャッチボールがしたいんだよ」
このドラマの肝は坂井戸さんの容赦ないツッコミとも言えます!!そして、なぜか視聴者にもグサグサくる。それが絶妙に気持ちいい。このドラマに興味を持てずまだ見れてないって方は、とりあえず「こっち向いて向井くん、名言」で検索かけてみて!その名言の数々を読んでいると、自然と見たくなるはず。
さらにこのドラマでは、LINEの連投レス催促女や、婚活命で全ての会話が未来形女子、妻との関係が上手くいってないのを良いことに男性の隙からポジショニング狙い女とか、クセ強女性が登場するのも見所。
とくに、わたしの推し回は8話です。
坂井戸さんはパフェの上の部分のフルーツでキラキラした完璧に演出された部分しか、好きな相手に見せたくない。だから男性と朝ごはんが食べれない。お互いがおいしいとこだけの関係が一番良いのだと言う。
そんな坂井戸さんの発言に対して向井くんは、「いや、だめだよ。はっきりさせたい!」このアイスが沁み出てしなしなになったコーンフレークこそ、パフェの本体だよ!ここを食べるためにパフェを食べるんだよ…!!」となんとも的外れな回答。
お説教が入るかと思えば、まさかのパフェ論争に持ち込む向井くんの天然さ。けれどこの天然さが、坂井戸さんが大好きな相手でも壊すことのできなかった壁を壊すことになるんです……
恋愛に限らず、実はあのときこういうことを考えていた。ってことあるじゃないですか。相手が本当はその時何を考えていたか。なんて正解は本人にしか分からない。向井くんでは恋愛の謎と答え合わせがセットになって描かれています。「実はあのときの行動はこういう意味があった…」のように。でも、なんでも答え合わせって楽しいですよね。それが、このドラマで味わえるんです。ぜひ体感してみてください!
こっち向いてよ向井くんは、フールー、ネトフリどちらでも配信中です!
今夜の最終話もふたりらしくてよかった!!!!!
最後まで向井くんで、坂井戸さんでした。
そして、、、ずっと言いたかった、、、、
岡山天音さん好きすぎる!!!!!!!!
ロン毛最高!!!!!!
どうか、わたしのようなラブコメ食わず嫌いたちに良さが届け〜〜!!!!