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「風の時代」に思うこと

社会人1年目、サステナブルな生活や「心地よさ」についてあれこれ考えていたところに、「『風の時代』に自分を最適化する方法」(著:yuji氏)という本に出会った。面白い気づきをいくつか得られたので記録してみたい。

見つけたきっかけ

大学で環境問題を専攻にしたことをきっかけに、「エシカル消費」あたりから発展して知らないうちに「心地よさ」とか「マインドフルネス」、「セルフケア」みたいな世界にも興味を持つようになった。
一見すると全然違う分野だけど、利便性に頼らない“丁寧な暮らし”とか、自然を大事にする=自然と調和する、自分のケアも大事にするみたいなイメージが結びつくのかもと思ったりして面白い。

友達ともこういう話をよくしていて、ある日「私たちって先月くらいから『風の時代』を生きてるらしいよ!」と教えてもらったのが知ったきっかけ。

私は環境問題をそのまま仕事にしたので、卒業後もその思考ぐるぐるは続いていた(週たった2日の休みで効く強力な癒しを求めて…)。仕事の中で考えていたことが「風の時代」ともつながっている気がして、この本を読んでみることにした。

占星術(星読み)がベースの本だけど、スピリチュアルにあまり触れたことがなくても面白く読めました。

こんな時代らしい

占星術によると、世界は「火・地・風・水」という4つのフェーズを循環していて、2020年12月22日から「土の時代」から「風の時代」にシフトした。

木星と土星の接近(グレートコンジャンクション)が220年ぶりに水瓶座で起こったから。西洋占星術では12星座が4つの元素(エレメント)に分けられており、これまで土の星座で起きていたグレートコンジャンクションが風の星座である水瓶座で起こったのが2022年12月22日だった。詳細は割愛。。。🙇‍♀️

(このまとめ方が正しいかはわかりません泣
素人が理解したように書いているので、間違っていたらすみません...)

「物質の時代」とも表される「土の時代」では、天候などに左右されない安定した暮らしに価値を見出し、経済や社会の発展が進められた。占星術の世界では、これからの「風の時代」は“知性(センス・感受性)・情報・つながり・思考”にスポットが当てられ、1つのものに対していかに深いコメント・閃き・リアクションを出せるか、あるいはそういった自分の感性を引き出し作品として世に表現することができるかといった「無から有を生むような“風の時代のインテリジェンス”」が価値として認識されるのではないかと作者のyujiさんは推察している。

そんな風の時代を生きていく私たちに必要なのは“個体優位性”を打ち出すことだそう。自分の色・個性を各々が前面に出し、共振しながら楽しい生き方、かっこいい生き方、心地いい生き方を追求するスタイルがこれから浸透するのではないかと考えているらしい。

―「人類の意識は、『物を増やすこと』からより本質的なところに向かっていくのではないか」―今は2023年、220年前の1800年代といえばフランス革命・帝国主義・産業革命、、、日本は江戸時代真っただ中で、ペリー来航と鎖国、からの文明開化、初めての憲法(大日本帝国憲法)が制定されたり内閣制度が発足したりしてうんぬんかんぬん、、そして1900年代といえば2度の世界大戦の勃発。日本は敗戦やGHQの占領を乗り越え、オリンピックを開催できるほどの急成長を遂げた。
※きちんとした歴史の回顧もまたまた割愛。。。

そして今叫ばれているものの1つが持続可能な社会の実現。ここまでの経済発展の中でもたらされた環境破壊や資源枯渇が、今の私たちの暮らしを脅かしていて、脱大量消費社会の動きが活発になっている。環境問題こそ土の時代の価値観によってもたらされた負の遺産そのものだから自然な流れだと思う。

じゃあ風の時代はどんな時代になるのか?詳しくは本書で述べられているが、ほほ~なるほど!と思ったことをまとめてみた↓

日常に感じられる風の時代の片鱗

🪶働き方―副業というより複業

肩書(企業名や役職)ではなく個性や感性にフォーカスが当たるとされる風の時代。デジタルが普及したことで、簡単に世界中の人とつながり、自分自身のセンスやもてるネタでリターンを得られる時代に変わっていくのではと作者は読んでいる。そのうち時間や組織の契約に縛られない、働くという概念すらなくなったBEYOND WORK時代がくるかも⁉

🪶暮らし方―「明日はどこで暮らそう?」

人間だけでなく、「地域」にも個体優位性が求められる。先述した通り働く場所を選べるようになったことで、私たちは住む場所も選べる自由を手に入れた。「もともと自由では?」いや、これからはその日着る服や食べるものを選ぶように、模様替えをする感覚でマイベースを決めることが可能になったということ。1日単位で引越したっていいわけだ。これまでは代々の家を継いだり、ローンを組んで一戸建てやマンションを購入することがステータスのように考えられていたが、そこに一切のこだわりをもたない人も増えてきている。

だからこそ、自分の地域に人を呼び込んで発展させたいと思うのなら、“訪れる理由・住む理由”となる地域の強み・魅力を作ることが競争に勝つためには必要になるらしい。最初から移住者増加を目指さなくても、まずはそこに行ったことのある、または定期的に行く用事があるという関係人口を増やすことで、その地域の発展には十分つなげることができる。人間の個性も際立ち、私たちが暮らす地域も色とりどりになっていくのかと思うと、先の未来が楽しみだなぁと思える。

🪶産業―市場から私場へ

土の時代で確立された市場経済に、生殺与奪権を握られていると表現されている。災害とかならまだしも、人間が作り出した社会システムで自ら支配されに行っているのかと思うと怖くなる…これからは“愛・センス・個性”がないものは売れずに淘汰され、個の軒先販売(私場)ができ始めるのではないかと推察されている。作る人は売るためではなく楽しく生きていくためにセンスを働かせ、買う人はそれに共感できるものを選ぶ。人は意外と商品や言葉、空間などから目に見えない“気をもらう”らしく、これからその“気の交換”が盛んになっていくという。誰かのおさがりとか、旅先で買った物とか、近所の○○さんから買った物とか、ブランドのストーリー性が好きで買った物とか、商品の機能や見た目の上にある“見えない何か”が価値を持ち始める。私も最近、買い物は自分を慰めたい時よりも機嫌が良いときほど積極的にすることにしているし、旅先ではそれほど必要でないものでも気に入ったらためらわず買うことに決めている。目に入るたびにその時の記憶や気分が思い出されるのがすごく心地よい。

「つながったかも⁉︎」な気づき

風の時代では“個体優位性”を打ち出すことが求められるという記述を紹介したが、YouTuberがアイドル並みにものすごい人気を集めていたり、ハンドメイドやフリマアプリによって自由に商売ができるようになったり、「誰もが(挑戦)できる」ことがここ最近ですごくブームになっていることは、まさに風の時代の風潮といえるのではないかと日々感じている。職場にも複数名刺を持っている人や、本部は東京だけど自分は遠方の県で働いている人、週4勤務の契約で農業もやっている人がいるなぁ。

一方で未来のことを考えたエシカル消費やセルフケアといった、目に映るものの先に快楽を見出す消費活動がブームになっているのもすごく納得がいくし、一人の人間がもつ感情にフォーカスした、女々しい恋心や気怠げな描写の歌が若者の共感を呼んでブームになっているのも、人間の心情に深くフォーカスした風の時代の表現なのかな~と思う。

おわりに

まだまだ途上国との格差等課題はあるが、目覚ましい発展によって人権がある程度守られ、便利で豊かな世の中を生きてきたのがこの約200年間である。土の時代から風の時代?よくわからないけれど、突如起きたコロナの襲来が2020年の出来事で、私たちの生活が一変したことを考えると何となく納得できそう、と腑に落ちてしまえるのは私だけでしょうか。ありとあらゆる革命を経て生活基盤が安定し、「お金・学力・肩書・資格」といった“積み上げるもの”が重視された土の時代の中では、将来世代にも“積み上げ”てほしいという思いから教育への投資が盛んになり、このことが次の風の時代を生きる種を育てることにもつながっていたという。そう考えると風の時代の後半には、次の「水の時代」につながっていく何かが生まれるのかもしれない、、と既に考え始めてちょっとわくわく。


締めになるけれど、運よく土の時代から風の時代へのシフトの中に身を置くことができている1人として、日頃「なんか最近変わったよなぁ」と感じていたことがつながってきて、読み進めるのがすごく面白い本だった。自分の性格がこの時代に合っているかはわからないけど、楽しみにできているだけで十分かなと思う。また少ししたら読み返して、どのくらいこの本の通りに変わっているかなとか、必要なことを改めて確認しようかなとか、考えてみたいなと思う。

残念ながら環境問題は「心地よさ」だけでは解決できないほんと~~ぅに複雑な社会問題だなナンダコレって思いながら毎日働いておりますが、硬い頭にならないよう気をつけていきます🧘‍♀️

あまり整理されていない文章ですが、最後まで読んで下さったあなた、ありがとうございました🕊


よにょこ




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