あの夏のたまご
あれは高1の夏休み
人生初めてのアルバイト
中学時代の友人から誘われて一緒にやったアルバイト
パートのおばさんたちと一緒にやった卵のパック詰めのアルバイト
あのころはコンビニなんてなくてお弁当を持って行ったアルバイト
昼休みにお菓子やフルーツを分けてくれたパートのおばさんたち
和気あいあいとした雰囲気がけっこう心地よかったアルバイト
卵のパック詰めは作業工程が細分化されていて各工程をローテーションで担当したアルバイト
機械にセットしたいくつもの卵に下から光をあて、透けて見える卵の中に血の塊がないかを検品する作業が印象的だったアルバイト
血の塊が入ってる卵を抜き出し、青い大きなバケツ状の容器に割入れ殻は別のバケツに捨てる
青い容器の中にいくつもの黄身がゆらゆらと浮かぶ光景を覚えている
その青い容器はガラス戸で仕切られた部屋の中で、厚焼き玉子に加工されていた
あの夏のたまごを見て以来、私はスーパーで売っている厚焼き玉子を買っていない
現在もそのような卵の加工をしているかは知らないけど
衛生管理や色々が今とはかなり違っていたと思う昭和のお話でした
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?