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何かと話題の逃走中の映画をこの目で観てきた感想

本当は観おわった直後にこのレビューを書けばよかったなあと思ったんだけれどネタバレしたくない人もいると思ったから辞めた。でもさすがにもう全国どこの映画館でも上映終了してると思うから書く。

観てきました、Twitter(X)で大いに酷評されていた映画「逃走中」。
本当は公開初日に行こうと思ったんだけれど、仕事の都合なんやらで観に行けなかった。
さて、自分は別に怖いもの見たさとか冷やかしで観に行ったわけでは決してない。
なぜなら、逃走中の番組としてのファンだから。ただ、逃走中が好きなだけ。

「この映画を観るのは主演アイドルのファンだけ」みたいなツイートが蔓延っていたので主演を張っていた2グループのファンではない(というかFANTASTICSさんに関してはグループ名しか知らない)自分のような観客がいるかの方が映画の内容云々より心配で仕方なかった。まあそんなこと映画なんて1人で観るし関係なかったけれど。

前置きはここまでにして一逃走中ファンとして観てきた、自分なりの映画の感想を書こうと思う。

ざっくり、事前に把握していた映画のあらすじは逃走中の周年記念ゲームがリアルで行われることになって、それに参加することになった主人公たちだったが逃走中が殺人ゲームになってしまう・・・みたいな内容。

なんだか既視感があるな、と思ったら昔、なんの許可も得ていない逃走中のパロディ映画が制作されているんですよね。しかも、池田夏希という、ある程度名のしれた女優を使って。池田さんサイドはこれがパクリ映画ということを知ってこの映画を引き受けたんでしょうか。この映画の内容も確か逃走中の殺人映画に巻き込まれるという内容だった気がする。逃走中を題材に映画を作ろうとするとこうなるのがオチなんでしょうか。皮肉ですね、人を殺すことでしか物語を描けないなんて。

話を戻して、この映画、全部観終わって正直思ったよりはよかったです。思ったよりは。
というのも、映画評価YouTuberや映画を観てきた一般人の感想はあまりにも罵詈雑言しかなかったもので。
まず、よかったところはアイドルの方たちの演技が気にならなかったこと。
目に留まった感想やYouTubeのレビュー動画には「アイドルの演技が」と言われていたのでどうだろうとは思っていたけれど、実際言うほど気にならなかった。まあ、ドラマ寄りの演技、と言うよりミュージカル調の演技っぽいな、みたいな方はいたけれどセリフがセリフ(現実ではあまり言わないセリフ、ワクワクするなぁ!みたいな)だったのでしょうがないかな、とは思った。JO1の方の顔と名前はわかるので敢えて言うと、金城さんの演技はキャラに合っていて自然だったのではないかな、と感じた。そもそも自分はドラマや映画を殆ど観ないのでよっぽど酷くないと演技の良し悪しは気にならない。

さて、個人的に気になるな、如何なものかな、なんでこうした?と思ったところを上げていく。
まず、1番観るに耐えられなくて思わずスクリーンから目を逸らしてしまったのは逃走中が健全なゲームから殺人ゲームに変わった時の、ゲーム説明をする3人のオネェが喋るシーン。このオネェ、何が耐えられなかったかって、3人が3人とも声がうるさくて喋り方がねちっこくてなんだろう、しんどかった、本当に。文で表しても通じないくらいイライラする喋り方と動き×3。強いて言うなら、LIAR GAMEの福永ユウジ(演:鈴木浩介さん、キノコ頭)の「ナオちゃんてさあ、本当にバカだよねえ!」のあのセリフ調でずーっと喋られてる感じ、と言えば伝わりますか?
もうこれが映画序盤の最後とかなんだけれどこれのせいで「あ、ちょっと酷いな」と思ってしまった。

次にJO1の金城さん演じる陸上部のエース的な人物が逃走途中にミサンガを落としてしまって、ハンターから逃げるよりもそれを拾いにいくことを優先したシーン。
このミサンガ、というのは主人公6人が高校陸上部の最後の大会でお揃いでつけたものなんたけれど、なんで命よりミサンガ優先した?と思ってしまった。
このシーン観てる時に、ミサンガ落ちてあ、って振り返ってミサンガのすぐそばにはハンターがいて、ミサンガなんか取りに行ったら100%捕まるんですよ。なのに、主人公は行くんですよ、ミサンガ取りに。え、マジか、と心の中で思わず呟いてしまった。みなさん、友情のミサンガじゃなくても結婚指輪とか何百万の時計とか落ちたとしましょう、で、取りに行ったら殺される。逃げますよね?どんだけ価値があるものでも命とは釣り合いませんよね?なのに取りに行くんですよ、それが信じられなくて。このシーンを観て「ああ、またやってしまったか・・・」と思ってしまった。

次に言葉の喋れない少年がゲームをリセットできるボタンを中々押さないこと。
この少年、引っ越して来て訛りを指摘されて喋れなくなってしまう、という設定なんだけれどそれはいいとして最後の最後でおそらく危ないから?という理由で主人公たちとは行動せず一人隠れて待ってるんですよ。で、手元に付けられるスマートフォンのようなもので殺された(消滅した)人がわかるようになっていて、主人公たちが全員殺されてしまったことがわかった少年は残りが少年と少年の姉しかいないことを察し自分が動かないとダメだ、と思い動く。
で、姉も消滅し、自分しか生き残りがいない状況でリセットボタンを手にいれ、その蓋を開け、押せばいいだけの話なのに中々蓋も開けずずっと逃げ回る。これにイライラしてしまった。蓋を開けるのに手こずるから安全な場所に移動してから開ける、ならわかるんだけれど、それを安全な場所に逃げたと思ってもそこからまた移動するんですよ、ずーっと。これをかなりの時間逃げて「今押せるでしょ!」と思ってもまたそこから逃げる。どうも最後の緊迫感だか時間だかを伸ばそうとしているようにしか思えなかった。

この3つが特に自分が酷いな、と感じたところです。
これ以上ないかと言われればあるような気もするするし、でもストーリーとしては成り立っているからこれ以上の批評はしません。

映画としての逃走中、創作ストーリーとしての逃走中で今回このような物語として上映されたわけだけれど、個人的にはハンター誕生までをもう少し深掘りしたほうがよかったのでは、と思ってしまった。わざわざ逃走中においてのハンターから逃げる、地上波で既に現実として放送していることをわざわざ創作してまで繰り返さなくても、ハンターが創られるまでの過程とかそこまでの葛藤とか、ハンター誕生物語にした方が物語としては面白かったのではないのかな、とか勝手な想像をしてしまった。
そもそもそれ以前に映画もいいけれど、せっかくフジテレビで放送されているわけだから特別ドラマでそのようなストーリーを1時間とか、無理に引き伸ばさなくても面白さを保てるくらいの長さで地上波ドラマとして放送した方がこんなボロクソに叩かれなくても済んだのではないかなあ、とも思ってしまいましたね、はい。

結論、地上波から出してはいけない。

後々、サブスクリプションでも配信されると思うので興味を持った方はぜひご視聴を。

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