温もりを感じて。
空から舞い降りた一縷の光。泉。温もり。
白馬を連れた一人の少年に見守られながら、
小さな身体で大きな声を上げる。
周りに響き渡る、太鼓の音、手のひらを合わせる音、草履を引きずって懸命に歩く子どもの足音。
それら全てをかき消すかのように。
小さくも大きな声は、一本の木に届いていた。
空へと真っ直ぐに佇む一本の木。
風に揺られながら、淡くも力強い色を放って。
甘く温かな香り。握りしめる小さな手。透明な瞳。全てが愛おしく、優しかった。
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